「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」映画ネタバレ感想 ハイテンション降霊術

映画「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」のあらすじと観た感想を紹介します。

結末のネタバレがあるのでご注意ください。

作品情報

霊との交信を楽しむ若者たちが恐ろしい目に合う心霊ホラー映画。

ミアとその友人たちの若者グループが霊と交信し、憑依されるという危険な遊び「トークトゥミー」で盛り上がる。そんななかミアの親友の弟ライリーが霊に完全に憑依され意識を失ってしまう。霊に囚われたライリーを助け出すため奔走するミアだったが、彼女の周りでも霊現象が起き始め・・・。

2022年製作/95分/オーストラリア
原題:Talk to Me
劇場公開日:2023年12月22日

あらすじ

霊と交信できる遊び

あるホームパーティでダケットという男性が何かに取りつかれたようにおかしくなり、自分のことを心配して駆けつけた兄のコールを刃物でケガを負わせる。さらに、自分の目にも刃物を突き立て亡くなってしまう。

同じころ、17歳のミアは母親レアの2回忌を迎えた。母は自ら命を絶ったのではなく誤って薬を過剰摂取し亡くなった、とミアは信じていた。

ある日、ミアは、親友のジェイドやその弟ライリーとともにホームパーティに参加した。ほかの参加者にはジェイドの恋人ダニエル、ジョスやヘイリーなどの若者たちがいた。

パーティ中にトークトゥミーというゲームが始まる。霊媒師の防腐処理された手を握り「私に話して」と言うと霊と交信ができ、「あなたを中に入れます」というと霊を自分に憑依させることができる遊びだった。完全に憑依されるのを防ぐため制限時間は90秒。ミアが自ら志願し、ゲームがスタート。霊に取りつかれ豹変したミアの姿は周りの人間を驚かせた。

霊に取りつかれた少年

後日、ジェイドの家で再びゲームをすることになる。ジェイドの弟ライリーがゲームに志願した。まだ年齢が若すぎると止められるが、制限時間を50秒に縮めることを条件に参加が許された。ゲームが始まるやいなや、ライリーにミアの母レアが憑依し、ミアに話しかける。50秒が経とうとしていたが、このまま母と話をしたいとミアがゲームを続行させる。するとライリーは完全に悪霊に取りつかれ自傷行為をはじめる。ジェイドが何とかライリーを助けるが、かなりの重傷を負っており入院することになってしまう。

ミアは、レアと話をするため霊能者の手を使ってひとりでゲームを始める。レアは自分が事故で亡くなったことを告げる。そして、レアはライリーが苦しんでいて助けが必要であることも伝えた。

一方、いまだに悪霊に取りつかれていたライリーは病院のバスルームで再び自傷行為を行う。

少年を助けようとするミアだったが

ミアは、ライリーがゲームを行ったとき、ゲームを終了する儀式をまだやっていないことを思い出した。そこで、ライリーのベッドサイドでゲームを始めることにした。悪霊に取りつかれたライリーを取り戻そうとするミアだったが、うまくいかなかった。かわりに、幼い少女の霊にライリーが多くの悪霊に苦しめられている姿を見せられた。

ミアが帰宅したところ、父親マックスが彼女に母の死の真相を語る。母レアは薬の過剰摂取による事故死ではなく自ら死を選択したのだった。

ミアの前にレアが現れマックスの話は嘘であること、そして、ライリーが今も苦しんでおり彼を解放するには死なせてやるしかないことを告げた。その後、悪霊の企みにより、ミアはハサミでマックスの首を刺してしまう。

ミアはライリーのいる病院を訪れ、ハサミで刺し殺そうとするがどうしても実行できない。ミアはライリーを車いすに乗せ、交通量の多い道路に連れていく。そのことに気づいたジェイドが後を追った。

ミアは、レアにそそのかされジェイドの車いすを道路に押しだそうとするが思いとどまる。そのかわり、ミアの体が道路に投げ出され彼女は車にひかれてしまう。

ミアは起き上がり血まみれで病院に戻るが、誰も彼女に気づかない。ミアは亡くなり霊になったのだ。やがて、病院の電気が消え周りが全く見えなくなる。ミアは暗闇から手が伸びてきた手をつかむ。その手の持ち主はどこか別の国でトークトゥミーをしている男性だった。ミアは霊としてトークトゥミーに参加させられたのだった。

感想

独特な恐怖感が味わえる

普段見る心霊ホラーとはまた違った怖さが味わえる一作でした。この独特の怖さの要因は「あの世」を描いたことにあると考えています。あの世の存在を説明しすぎないちょうどよい塩梅で示したことで、あの世に対する恐ろしい想像が掻き立てられます。そして、本作におけるあの世がどういうものか分かったうえで2度目の鑑賞に臨むと、若者たちがおふざけでやる「トーク・トゥ・ミー」の場面が震えるほど恐ろしく感じます。

ハイテンションな降霊術

一番の見どころと言えばやはり若者たちが憑依されて気持ちよくなってしまう「トーク・トゥ・ミー」シーン。「ヤクでキメるがごとく」ハイになる姿が非常に危なっかしい。下手したらこちらの世界に二度と帰ってこれないんじゃないかというハラハラ感が味わえます。若者が降霊術をする(ウィジャボード等)ホラー映画は結構見かけますが、本作のようなハイテンションでそれをやる映画はなかなか見かけず新鮮でした。

辛気臭いホラーとは一線画す「陽キャホラー」。一見の価値ありです!