「ゴジラ×コング 新たなる帝国」を楽しむための過去作おさらい(ネタバレあり)【モンスター・ヴァース】

4月26日から公開が始まった「ゴジラ×コング 新たなる帝国」(以下「ゴジラ×コング」)。

世間での評判も良いので観てみたいと思っている方も多いことでしょう。

しかし、過去作に関しては観たことがないし、作品が多すぎて観る時間がないという方もいらっしゃると思います。

そこで今回は、

  • 過去作を観たことがない
  • 観たけど内容を忘れた

という方に向けて過去作のあらすじ・世界観を解説していきます。

「ゴジラ×コング」を観るうえでここさえ押さえておけばOKというポイントに絞って解説していきますので是非最後までお付き合いください。

過去作のおさらい

まず、「ゴジラ×コング 新たなる帝国」はモンスター・ヴァースの5作目であり、過去作が4本あります。

モンスター・ヴァースとはレジェンダリー・エンターテインメントによるゴジラとコングを主体とした一連の作品のことです。

過去作の4本は以下の通りです。

  • GODZILLA ゴジラ(2014年)
  • キングコング 髑髏島の巨神(2017年)
  • ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年)
  • ゴジラvsコング(2021年)
ジャケガリ君
ジャケガリ君

観る順番は公開順に観るのがおすすめです。

「GODZILLA ゴジラ」、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」はゴジラのみが登場。「キングコング 髑髏島の巨神」はコングのみが登場。「ゴジラvsコング」で初めてゴジラとコングが同じ世界で共演します。

過去作のあらすじ

ここからは過去作のあらすじを紹介します。

ジャケガリ君
ジャケガリ君

過去作に関しての重要なネタバレを含むのでご注意ください。

GODZILLA ゴジラ(2014年製作)

2014年。巨大生物の調査を行う特務機関モナークは巨大生物の繭を監視していた。ある日、その繭からムートーと呼ばれる巨大生物が現れる。ムートーは放射線を求めてハワイに上陸し、ムートーの存在を察知したゴジラが現れる。ムートーはゴジラとハワイで戦ったあとアメリカ西海岸に向けて移動を開始。ゴジラがその後を追った。同じころ、もう一体のムートーが誕生し、2体は繁殖行為のためにサンフランシスコで出会う。ムートーの卵は米軍部隊によって破壊され、2体のムートーもゴジラに倒された。ゴジラは戦闘の傷を癒した後、海に帰っていく。

キングコング 髑髏島の巨神(2017年製作)

1973年。NASAの人工衛星によって未知の島(髑髏島)が発見される。モナークのウィリアム・ランダは新たな巨大生物を見つけるために調査隊を結成し、髑髏島に向かった。調査隊の乗ったヘリコプターは髑髏島の守り神コングによってすべて破壊され、多くの犠牲者が出る。生き延びたメンバーは2つに別れ、民間人チームは3日後に補給機が到着予定の島北部を目指し、小隊チームは仲間を殺したコングを倒すために武器を積んだヘリの落下地点に向かう。コングに戦いを挑んだ小隊チームの隊長が殺されたあと、残る小隊チームと民間人チームが島北部に向かう。その途中で髑髏クローラーと呼ばれる巨大生物に襲われるが、コングが髑髏クローラーを倒してくれたおかげで無事救出された。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作)

2019年。「GODZILLA ゴジラ」でのゴジラとムートーの戦いのあと、地球に巨大生物が多く存在することがあきらかになる。モナークによって建設された基地では捕らえた巨大生物の研究・監視が行われていた。そんななか、環境テロリストがモナークの基地からギドラと呼ばれる巨大生物を解放してしまう。ギドラは、休眠中の他の巨大生物を目覚めさせ、各地で暴れさせる。ゴジラはモスラの力を借りながらギドラと戦い、勝利する。周りに集まってきた巨大生物たちがゴジラを王と認め、ひれ伏すような行動を見せた。

ゴジラvsコング(2021年製作)

2024年。ゴジラとギドラの戦いから5年後。モナークのアンドリュース博士はコングを狭いドームから地下空洞へ移住させるため、ハイテク企業“エイペックス社”協力の元、南極までコングを輸送した。アンドリュースの養子のジアがコングに「家族が地下にいるかもしれない」と伝えると、コングは地下空洞に通じるポータルに入っていった。コングは同種族が建てた神殿と、そこに置かれたゴジラの背びれでできた斧を発見する。同じころ、巨大生物の陰謀論系配信者バーニーはエイペックス社がメカゴジラと呼ばれる兵器を開発していたことを突き止める。ゴジラは、メカゴジラを破壊するためその研究施設がある香港にやってきた。一方、コングが斧に生命エネルギーを吸収させると、ゴジラがそれを察知して、放射熱線で地下空洞まで穴をあける。コングは斧を携えその穴を通り、古代からの宿敵ゴジラに戦いを挑む。そのとき、メカゴジラが暴走をはじめ香港の街を破壊し始める。ジアがコングに「ゴジラは敵じゃない」と伝えると、コングはメカゴジラに立ち向かっていった。コングとゴジラは協力してメカゴジラを倒した。

押さえるべき人物・設定

「ゴジラ×コング」には過去作から引き続き登場する設定や人物がいます。「ゴジラ×コング」からいきなり鑑賞すると多少なりとも疑問が湧いて映画に集中しづらいので、ここで事前に予習しておきましょう。

モナーク

本シリーズで重要キーワードとなるのが特務機関モナークです。「ゴジラ×コング」ではコングはモナークの作った黄色いガントレットを装着し、横暴な支配者、スカーキングに立ち向かいます。

モナークは、1940年代に設立された巨大生物の調査・研究を行う組織です。その存在は、世間には公表されていませんでしたが、2014年のゴジラとムートーの戦いをきっかけに民衆の知るところとなります。

モナークは世界中に前進基地を持っており、そこで日々巨大生物の研究・調査が行われています。

モナークの基本方針は巨大生物の調査・研究を通して彼らと人類が共存する道を模索するというものです。一方、アメリカ政府はすべての巨大生物を殲滅することを望んでおり、モナークとの間で揉めることが多くあります。

地下空洞

地下空洞は地球内部にある空間のことです。「ゴジラ×コング」では、モナークが地下空洞から謎の信号をキャッチし、その正体を探るために地下空洞にやってくる展開になります。

本シリーズで地下空洞が本格的に描かれだしたのは前作「ゴジラvsコング」で、このとき明かされた地下空洞に関する設定は以下の通りです。

  • 地下空洞は巨大生物の元々の故郷で多種多様な巨大生物が生息している
  • 天地両方に地面があり、それらが向かい合う形で存在する特殊な地形をしている
  • 地表とは物理法則が異なる
  • コングの同種族が暮らしており高度な文明を築いていた

ゴジラ

本シリーズにおいてゴジラの押さえておくべきポイントは「ゴジラは人類の味方である」ことです。

ゴジラは巨大生物が暴れだすと必ず退治してくれます。ゴジラが戦う際に街が破壊されることもありますが、ほかの巨大生物が好き勝手に暴れるよりはマシということで、人類の味方ということになっています。

ゴジラがほかの巨大生物を倒す理由は、世界の調和を保つため、と説明されています。あやふやな説明でいまいちピンとこないので、「縄張りを荒らす奴は全員ぶちのめす。それがゴジラ」と覚えておくとよいでしょう。ちなみに、ゴジラの縄張りは地表世界全域であり、地下空洞世界は含まれないようです。

コング

コングは長年髑髏島に住んでいた巨大生物です。髑髏島では、イーウィス族という先住民族をほかの巨大生物から守っていました。「ゴジラvsコング」ではもともとの住処である地下空洞に移住し、自分と同じ種族を探し始めます。いまだに成長途中であり、そのサイズは年々大きくなっています。

アイリーン・アンドリュース博士

アンドリュース博士は、モナークでコングの研究を行う人類言語学者です。「ゴジラ×コング」では人間側の主人公的ポジションです。

初登場は「ゴジラvsコング」で、このときコングを地下空洞に移住させる計画を主導しました。

ジア

ジアは髑髏島の先住民、イーウィス族の少女です。

髑髏島が嵐に見舞われ、イーウィス族が全滅してしまうなか保護されたジアは、アンドリュース博士に養子として引き取られます。耳が聞こえず手話を使って会話をします。コングとも手話を使って意思疎通ができます。

初登場は「ゴジラvsコング」で、ゴジラと戦うコングに対して「ゴジラは敵じゃない」と伝え、コングとゴジラがメカゴジラを一緒に倒すきっかけを作りました。

バーニー

バーニーは巨大生物に関する陰謀論を発信するポッドキャストの配信者です。初登場の「ゴジラvsコング」では、ハイテク企業のエイペックス社がメカゴジラを作り、ゴジラを倒そうとしていることをいち早く突きとめた人物です。

観ておくべき作品は?

ここまで読んでいただけたなら、過去作を観なくても「ゴジラ×コング」を十分楽しめますが、もし余力があれば観ておくべき過去作を2本紹介します。

  • キングコング 髑髏島の巨神
  • ゴジラvsコング

この2本を選んだ理由は、「ゴジラ×コング」における主人公はコングであり、上記の2本を観ておくと彼に感情移入しやすくなるからです。

こう書くとゴジラは主人公じゃないの?と思われるかもしれません。ゴジラは取り付く島もない神のような存在として描かれており、感情移入しづらいです。

というわけでゴジラ単独の「GODZILLA ゴジラ」、「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」はこの際飛ばして、コングの物語が描かれる「キングコング 髑髏島の巨神」「ゴジラvsコング」を観てコングにより親しみを感じたうえで最新作「ゴジラ×コング」を鑑賞することをお勧めします。

ジャケガリ君
ジャケガリ君

ゴジラは「調和を乱す巨大生物を退治する存在」という点を押さえておくとよいでしょう

以上が「ゴジラ×コング 新たなる帝国」を楽しむための過去作の解説でした。

過去作の詳細なあらすじが気になる方は以下のリンクを確認してみてください。