「クワイエット・フレンド 見えない、ともだち」映画感想(ネタバレ)うちの子、大丈夫・・・?系ホラー

今回は2020年月日に公開・リリースされた「クワイエット・フレンド 見えない、ともだち」を鑑賞しました。

主人公夫婦の息子が空想の友達を作って遊んでいるが、実はそれは空想の友達などではなく…という話。

親にとって息子が理解不能な存在になっていく様子にじわじわとした恐怖を感じる映画で自分好みの作風でした。

さて、本記事の前半は、あらすじ・スタッフ・キャストの紹介をします。そして、後半の「ストーリー紹介」「感想」へと続きます。

「ストーリー紹介」「感想」コーナーでは、ネタバレなし・ありで分けています。ネタバレを避けたい方はネタバレなしの部分を見ることをおすすめします。

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あらすじ

ベスの息子・ジョシュは空想上の友だち“ゼット”と会話する内向的な子どもだった。やがて、ベスの家で不可解な出来事が続発し、ベスはゼットが空想の存在ではないと思い始める。

スタッフ・作品情報

監督:ブランドン・クリステンセン

原題:Z

製作年:2019年

製作国:カナダ

上映時間:84分

キャスト

キーガン・コナー・トレイシー
ジェット・クライン
ショーン・ロジャーソン
サラ・カニング
スティーブン・マクハティ
チャンドラ・ウエスト

映画サイトでの評価

海外の映画サイト「IMDB」での評価は10点中5.5点(2654件の評価)。

国内大手レビューサイト「フィルマークス」では5点中2.6点(112件の評価)。

ストーリー紹介

※まずは重要なネタバレなしで行きます。

ベスは夫のケヴィン、息子のジョシュ一緒に暮らしています。

ジョシュは、近頃、Zという空想の友達をつくり、遊ぶことが多くなっていました。

そんななか、ジョシュは学校を無期停学になってしまいます。その理由は、汚い言葉を使ったり、友人に暴力を振るったからでした。それまでのジョシュなら考えられないような行動です。

やがて、ベスは、ジョシュの近くにいる人間ではない何かを見てしまいます。ジョシュが言っていたZは、彼の空想の友達などではなく、実在したのです。

ある日、ベスが自分の幼少期のホームビデオを見ていると、そこにはベス自身がZに話しかける姿が映っていました。実は、ベスこそがZを生み出したのです。

ベスの幼少期の話。ベスの空想が生み出したZは、ベスのことを愛していました。しかし、ベスが成長し空想遊びをやめたことでZは消してしまいます。そして、空想の友達を作りやすい年頃になったジョシュのもとに現れ、再びベスと通じ合おうとしていました。


ここから重要なネタバレあり


Zはベスとつながる際に邪魔になるケヴィンを家ごと燃やし殺してしまいます。

ベスは、妹にジョシュを預け、実家へと戻ります。そして、ジョシュからZを離れさせるため、自分のもとにZをおびき寄せる計画を実行。

具体的には、Zと子供の時にしていたように遊び、Zの気を引こうとします。

Zは、はじめベスと昔のように遊んでいましたが、ベスがジョシュとこっそり電話をしているのがバレてしまいます。ジョシュのことが邪魔に思ったのか、zはジョシュのもとに行って、彼を線路のうえで遊ばせます。そこに列車が猛スピードで迫ってきます。

それを知ったベスは、自分の想像の産物であるzを止めるためには自分が死ぬしかないと考え、首をくくって自殺を図ります。こうして、Zは消え、ジョシュは助かりました。ベスも一命をとりとめましたが、外界からの呼びかけに反応しない抜け殻のようになってしまいました。

ここでエンディング。

感想

※まずは重要なネタバレなしで行きます。

少年が「空想の友達」を作って一人遊びをしていると思ったら、それが空想の友達などではなく、あることをたくらむ恐ろしい存在だった、というホラー映画。

「この子どこかおかしい」系ホラー

大人からの視点で「一緒に暮らす少年(少女)がどこか気味悪くて、、、」という語り口はホラー映画にでよく使われていますね。

このブログでレビューした作品でいうと、

・行方不明だった少年が家族のもとに数年ぶりに帰ってくるが、やがて息子ではないような気がしてくる「クワイエット・ボーイ」。

・いつからか自分の息子が偽物なんじゃないかと疑い始める「ホール・イン・ザ・グラウンド」。

・自分の子供が行方不明になり、その代わりに迎えた養子がどこか変だと感じるようになる「ストレイ 悲しみの化身」。

これらの作品に共通するのは、「同じ屋根の下で共に暮らす少年(少女)が実は得体のしれない何かなのかも・・・」という恐怖感で主人公や観客をジリジリと精神的に追い詰めていくところ。親しみを感じていて愛情をもって接している子が、いつのまにか別人のようになっていた、、、。この怖さって、主人公にとって内側からえぐられるような衝撃があると思うんですよね。そういう意味で、縁もゆかりもないお化けや悪魔と遭遇するホラー映画とはまた違った怖さを味わえます。ほかにも、特徴としては少年(少女)が別の何かであるということに主人公やその周りの人間が気づいても、彼らがその事実をなかなか受け入れようとしない点も挙げられます。まぁ自分がその立場だとしても、親しい間柄の人間が「別の何か」であるなんてことは簡単には信じたくはないですよね。この手の映画は、実際に超常的な「何か」が存在するのか、それとも自分の幻覚か、といった感じで、単に超常現象とも言い切れないというスタンスをとることも多く、それが展開の読めない緊張感につながっています。

本作は、上記に挙げた映画たちの変形で、少年自体が得体のしれない何かというわけではなく、少年・ジョシュが空想の友達(名称:Z)を作って遊ぶようになってからだんだん狂暴になっていく。主人公であるベスにとっては、愛するわが子が、Zと自分で名付けた空想の友達に話しかけるだけならまだしも、だんだんと行動がおかしくなっていくのを目の当たりにしてかなりの恐怖感を覚えたと思います。ジョシュが友人を2階から突き落とす場面なんて、母親からしたらもうたまらんでしょう。それにしてもこのシーンはタイミングがうまくてめちゃくちゃビビった…。

Zのビジュアルは笑えると怖いのぎりぎりのラインを攻めていて禍々しさがあり素晴らしいですね。計3~4回ほどしか姿を見せませんがそれでも強烈なインパクトを残しています。


ここから重要なネタバレあり


Zの正体

Zの正体にはひとひねりあり、ここもなかなか怖い。ジョシュがZを生み出したのかと思っていたら、実はベスが子供の時に生み出した存在だったのです。この事実が判明するきっかけとなったホームビデオがあるのですが、その映像を何度も繰り返し再生する場面が特によかったですね。Zの目的は、再びベスと友達になること。そのために、ジョシュを利用していたのでした。

Zとの対峙

終盤ではZをジョシュから引き離すために、ベスが実家で一人になり子供時代にZとやっていた遊びを再現をします。Zはベストの遊びに夢中になり、いつもそばにいたジョシュから離れた状態になります。霊的な存在に対しての対処法として独創的で素晴らしい。ラストでは再びZがジョシュのもとに行って殺してしまおうとします。ベスはジョシュの命を助けるために自分が生み出したZを消す、つまり自分自身を消す必要があると考え、自殺を図るというバッドエンド。とてもやるせない気持ちになる決着です。

総評

静かなトーンで観客を精神的に追い詰めていく自分好みのホラー映画でした。Zのビジュアルもぞくっとする怖さがあるし、ラストの対決も独創的で面白い。ベスの父親についてもZが何らかのかかわりがあるのかと匂わせており、そのあたりを深堀して考えてみるのも面白いです。

マイナスポイントとしては、もう少し恐怖描写を入れ込んでくれてもよかったかなと思いました。

ということで、評価は8/10としました。

参考サイト:ゲオ宅配レンタル/IMDB/フィルマークス

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