「シー・フォー・ミー」映画ネタバレ感想 目の代わりにスマホを使うスリラー


映画「シー・フォー・ミー」のあらすじと観た感想を紹介します。

結末のネタバレがあるのでご注意ください。

作品情報

盲目の少女がバイト先の家で窃盗団と戦うスリラー映画。

視覚障がいをもつソフィは、家主が旅行に出かける間の留守番をするアルバイトを始める。しかし、その夜に3人の男が家に侵入し金庫を壊し始める。「シー・フォー・ミー」という視覚障がい者用のアプリでケリーという女性のサポートを受けながら逃げ出そうとするソフィだったが・・・。

2021年製作/93分/カナダ
原題:See for Me

あらすじ

留守番バイトを始めた盲目の少女

ティーンエイジャーのソフィは病気で視力を失い、熱心に打ち込んでいたスキーをやめてしまっていた。そんなある日、家主が家を空ける期間中に留守番係をするアルバイトを始める。

家に到着し家主のデボラとあいさつをする。デボラいわく、最近夫と離婚して現在ひとり暮らしで、旅行に出かけるため猫の世話をしてくれる人を探していたのだという。

窃盗団が家に侵入する

その日の夜、ソフィの就寝中に3人の男が家に侵入してきて金庫のこじ開けはじめる。警察に通報するが到着までは時間がしばらくかかりそうだった。

そこで「シー・フォー・ミー」という視覚障がい者用のサポートサービスに電話をかける。このサービスは、視覚障がい者がスマホで撮影した映像をヘルパーがリアルタイムでみながら指示を出してくれるというものだった。

ソフィはヘルパーであるケリーの助けを借り、家から外に出ようとするが、男たちに捕まってしまう。男たちは警察がもうすぐ家にやってくることを知り焦り始める。男たちとの交渉の結果、ソフィが警察への通報を取り下げることになる。しかし、警察は通報を受けたら家に出向く規則があるからと、結局家にやってくることになってしまった。

男たちと戦うソフィ

家に到着した警官と男たちが争い、警察官が殺されてしまう。

ソフィは、銃を一丁手に取りその場から逃げ出した。そして、ケリーのサポートを受けながら銃で一人ずつ男たちを殺していく。3人の男全員を倒し安堵するソフィだったが、そこへある男が現れる。それは男たちに金庫窃盗の指示を出していたボスで、その家のかつての住人、つまりデボラの元夫だった。

ソフィは相手の視界をうばうためにブレーカーを落とすなどして、その男を殺すことに成功した。

後日、ソフィはガイドのサポートを受けながら一度はやめていたスキーを再び始めた。

感想

今どきのスリラー映画

盲目の主人公がスマホを自分の目の代わりにして(遠隔でヘルパーから指示を受ける)窃盗団に立ち向かうという内容で、今どきのスリラー映画という感じでアイデア自体は結構面白いです。ただ、そのアイデアを使ったハラハラできる場面が少なくトータルで見るとそこそこつまらない映画になってしまっています。とくに、サポート役の指示に従って窃盗団から隠れるシーンがもっとあっても良かったと思います。この映画すぐに犯人に見つかってしまうんですよ。見つかるかどうかのハラハラ感をもっと味わわせてほしかったところです。

物語は感動的でさわやか

物語については結構テーマがはっきりしていて感動的でよかったですね
視覚を失いスキー選手の道をあきらめ心を閉ざしていた主人公が他者からサポートしてもらえば、自分にできることの幅が広がることに気づき、サポート役をつけてスキーを再び始めるという爽やかさな立ち直りの物語といった感じになっています。

以上が「シー・フォー・ミー」のレビューでした。

スマホを目の代わりに使うアイデア・コンセプトは良いが、それを生かし切れておらずに残念。ストーリーは感動的でよし、という一作でした。