「トレマーズ」映画感想ネタバレなし(10/10点)グラボイドが荒野で暴れまわるモンスターパニック映画!

今回は「トレマーズ」を鑑賞しました。

田舎町に現れた地中生物“グラボイド”と住人との戦いを描いた、モンスターパニックアクションです。

※今回からストーリー紹介は別の記事で行うことにしました。

「トレマーズ」のストーリーを結末まで紹介した記事はこちら

作品情報

監督:ロン・アンダーウッド
出演:ケヴィン・ベーコン、フレッド・ウォード、フィン・カーター、マイケル・グロス
原題:Tremors
製作年:1990年
製作国:アメリカ
リリース:2003-08-22
上映時間:93分

あらすじ

荒野の田舎町に未知の地中生物が現れる。普段は便利屋として生計を立てているバルとアールは住民と協力しモンスターに立ち向かう。

感想

荒野の田舎町を舞台に、謎の地中生物グラボイドと住人との戦いを描いたモンスターパニックアクション。

8作目まで続く長寿シリーズの記念すべき1作目です。

恐怖感をしっかりと備えながらチャーミングさもある、非常に魅力的なモンスターパニック映画で大好きな作品です。

まず、なんといってもグラボイドがいいんですよね。見た目はでっかい芋虫のようで、口の中にある複数の触手を持っており、目は見えず音に反応して地中を素早く移動し人々に襲い掛かる、という造形・設定が秀逸です。

アニマトロニクスやミニチュアを駆使してつくられたこの化け物は、架空の生物でありながら、本当にこの世のどこかにいるのではないかと錯覚させられる存在感がありました。とくに、溝の壁に激突して死んだあとの全身が拝めるシーンは未知の生物が発見されたんだと本気で思えてきて、めちゃくちゃ感動してしまいましたよ・・・!

また、グラボイドの存在を間接的に知らせることでだんだんと緊張感を高めていく演出も丁寧で、住民の不可解な死、謎の落石、つながらない電話などが、よからぬ事態が起こる予兆として見事な効果を上げています。

しかも、あちこちで連続して起こった住民の死は、グラボイドの行動範囲の広さや貪欲さを示していて、このモンスターはどこまでも追ってくるヤツであり逃げ場などない、ということを観客の頭に叩き込んでくれます。

グラボイドに立ち向かうキャラも個性派ぞろいで、人間臭くてイキイキとしたキャラばかりなのも素晴らしい。バルとアールのコンビは切っても切り離せない相棒のようであり、また年上のアールがバルという息子を見守る父親のようにも見え、そんな彼らが活躍するたびにこちらまでうれしくなる、なんとも愉快な主人公ふたりです。

そして、忘れてはいけないのがバート、ヘザー夫妻ですね!自宅に大量の銃を保管しており、グラボイドにありったけの銃弾をぶち込んで倒すシーンはテンションが爆上がりする見た人なら誰もが語りたくなる名シーンです。

グラボイドと住人の戦いもただ派手なドンパチではなく戦略性があり、見ていて気持ちいんですよね。なかでも、バルが離れた場所にあるブルドーザーを取りに行く一連のシーンは戦略性はもちろんダイナミックさや緊迫感など、これでもかと面白い要素が詰め込まれた、超楽しいシーンです。

また、ユーモアを感じるアクションも多く、商店の棚がドミノ倒しになって上にいたロンダが建物の外に飛び出てしまう場面や、棒高跳びで岩を渡っていく場面など、なんといえばいいのかとにかく愉快な気分になってきます。今度から気分が落ち込んでいるときに本作を見ようと思ったほどです(笑)

グラボイドに襲われるシーンはもちろん恐怖感があるのですが、全体的な印象として牧歌的な雰囲気が強く残る映画で、そのユルさに中毒性があって、何度でも見返したくなる、いや、あの世界にまた帰りたくなるといった感じの魅力あふれる作品です。

まとめ

かなり良くできた傑作モンスターパニックアクション映画という感じです。

何かおもしろいモンスターパニックないかな~と探している方にぜひ見ていただきたい一作です。

というわけで評価は10/10点としました。