結末までのネタバレを含むのでご注意ください。
作品情報
監督:
ドロン・パズ
ヨアヴ・パズ
キャスト:
アイシャイ・ゴラン
ハニ・ファーステンバーグ
原題:The Golem
製作年:2018年
製作国:イスラエル
上映時間:95分
感想
ダークヒーロー的かっこよさは感じましたが、それ以外は微妙。
17世紀中期、ユダヤ系コミュニティに暮らすハンナは、カバラの秘術によってゴーレムを生み出す。少年のような外見のゴーレムに、ハンナは強い結び付きを感じるようになる。
※【重要なネタバレなしの感想】とその後【重要なネタバレを含む感想】が続きます。
ユダヤ教徒たちが集まって暮らす村に異教徒がやってきて村人が殺されてしまう…。ハンナは復讐のため、カバラの秘術を使いゴーレムを作り出し、異教徒に立ち向かう・・・的な話。
僕がいつも記事を書く際に参考にしているゲオ宅配レンタルの該当ページではジャンルがホラーとなっていますが、どちらかというとダークファンタジーといった感じでしょうか。主人公・ハンナの作り出したゴーレムは、手を前に出し念じるだけで相手の体を木っ端微塵にできる恐ろしい力を持っています。そういうシーンを見るとダークヒーローモノ感もありました。この恐ろしい力を発揮するシーンは正直カッコいい。相手の頭が跡形もなく吹き飛ぶのも景気が良くてとてもナイス。1600年代のリトアニアが舞台で、村とか衣装とか、金かけて頑張っており映画全体はリッチな感じで雰囲気もいいです。
と、まぁ良かったのはこれぐらいかなぁ。あとは正直退屈というか。
ハンナと夫のベンジャミンの関係性やこの夫婦が亡くした子供という設定などは面白くなりそうな要素ではあるんですが、個人的に全然心を動かされなかった。ストーリーに入り込めず、何がおきても「ふーん」という感じで…。子供を亡くして苦しんでいる夫婦の様子をもっと見せたほうが良かったのかも。子供を亡くし苦しむ夫婦の物語で言うと、最近みた「ストレイ 悲しみの化身」の方が断然良かったですね。まぁ、宗教的な話が絡んでくるので僕が無学で理解できなかっただけの可能性も大ですが。

※ここから重要なネタバレを含みます
終盤はそこそこ面白くなっていきます。ゴーレムが村人を殺したことで、他の村人たちが祈祷を開始!この祈祷シーンは独特な怖さがあり良かったと思います。ちょうどその頃、異教徒たちが村を襲撃するためこちらに向かっていました。このままゴーレムを殺したら異教徒たちに太刀打ちできないじゃん!というハラハラ感のあるサスペンスタッチのシーンでいいですね。
ちなみにラストのラストでよく知らない少女が出てきますがこの子の正体は何なんでしょうか?序盤の別のゴーレムが登場する場面にもおそらく同一人物だと思われる少女が出てきますが…。
総評
ダークヒーロー的ゴーレムが活躍するシーンは爽快感もあり、なかなか見応えあり。ただ、ストーリー部分には全く入り込めず。今思いつきましたが、敵のボスであるウラジミールのキャラも印象に残らずなんか残念でしたね。
というわけで評価は6/10としました。
ストーリー紹介
1600年代のリトアニア。
ハンナ、ベンジャミンの夫婦はユダヤ人の村に住んでいました。
ある日、ウラジミール率いる異教徒の集団がハンナたちの住む村へやってきます。
ウラジミールは見せしめとして村人をひとり殺し村人たちを服従させた上で、病気で苦しむ自分の娘を治療せよ、と言い放ちます。
村人の治療師の女性が一人名乗り出て、村にある一軒の家で病気を治すため祈りを捧げることになります。
ハンナはウラジミールたちに復讐するためカバラの秘術を使いゴーレムを作り出します。
そのゴーレムは、念じるだけで人を殺す恐ろしい力を持っており、異教徒に襲われたハンナや他の村人たちもゴーレムに助けられます。
やがて、治療師の力もあってかウラジミールの娘は回復し、ウラジミールたちは村を去っていきました。
後日、ゴーレムは、異教徒だけでなく村人も殺していたことが判明。
村の男達はゴーレムを倒すため祈祷を始めます。
その頃、一度は回復したウラジミールの娘の容態が急変し亡くなってしまいます。
ウラジミールは村に再びやってきて家々に火をつけ、村人を殺していきます。
ハンナもウラジミールに襲われますが、ゴーレムに助けられます。
ゴーレムは、残りの異教徒たちも次々と倒していきます。
夫のベンジャミンにそのゴーレムは危険な怪物だと気付かされたハンナは、ゴーレムを土に還しました。
おわり
参考サイト:ゲオ宅配レンタル
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