「ザ・デア 理由なき監禁(THE DARE)」映画感想(ネタバレ)超不快だがそこがいい

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今回は2020年8月19日にゲオ先行リリースされた「ザデア 理由なき監禁」のあらすじ・スタッフ・キャストの紹介や、僕自身の感想を語ります
結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

あらすじ

何者かによって拉致されたジェイは、目覚めると施錠された小さな部屋に閉じ込められていた。そこには自分と同じように鎖に繋がれた男と女、そして血だらけで口を縫い合わされた瀕死の男がいた。

スタッフ・作品情報

監督:ジャイルズ・アルダーソン

原題:THE DARE

製作年:2019年
製作国:アメリカ

上映時間:96分

キャスト

バート・エドワーズ

リチャード・ブレイク

リチャード・ショート

アレクサンドラ・エバンス

ロベルト・マーザー

映画サイトでの評価

海外の映画サイト「IMDB」での評価は10点中5点(871件の評価)。評価も低いですが、評価数自体もそこまで多くなく超マイナーな作品という感じですかね。

国内大手レビューサイトフィルマークスでは5点中2.9点(13件の評価)。こちらも評価数自体が少ないですね。評価は2.9点とそこまで悪くない…位な感じでしょうか。レビューを読んでみると、やはり虫を使った拷問に言及されている方が多い。それだけ虫拷問のインパクトが大きいということですね。

ストーリー紹介

主人公のジェイは自宅に侵入してきた何者かによって拉致され、薄汚い部屋に監禁されてしまいます。
その部屋にはジェイと同じように監禁された男女が3人いました。

監禁したのはマスクをかぶった男でした。この男は、部屋に設置したカメラを別室でみており、反抗的な態度をとったときなど、ときおり部屋にやってきてはお互いに傷つけ合わせたり、虫を使ったヒドイ拷問も行います。

マスクの男が4人を監禁したのは理由がありました。男の名前はドミニク。ジェイたち、今監禁されている4人が子供時代にドミニクに対して度胸試しと称して虫を使った嫌がらせを行った上、豚肉処理業の男が1人で住む家に置き去りにします。男はドミニクを暴力で支配し、洗脳した上で、亡くなった自分の息子の代わりにドミニクを育てます。月日が流れ、ドミニクは大人になります。そんなある日、ドミニクは男がいつも言っていた「お前は両親に捨てられた」ということが嘘であるということを知ります。そのことでドミニクは男と揉めてその男を殺してしまいます。ドミニクは、男が生前に話していたとおり、「自分の中から悪魔を追いだす」ため、自分を見捨てたジェイたちを捕らえ、こうして拷問を行っていたのでした。


ここから重要なネタバレあり


自分を監禁している男の正体を知ったジェイは、子供の頃のヒドイ行いを謝り、許してもらおうという作戦に出ます。ジェイがドミニクに必死に謝罪すると、ドミニクも態度が変わり、まともに会話ができるようになります。すきを突いてジェイは部屋から抜け出しますが、ドミニクに追いつかれ捕まってしまいます。もみ合いになりながらも鈍器でドミニクの顔を思い切り殴り建物から外に出ます。

建物を離れるジェイにドミニクが近づいてきてナイフで殺してくれと頼みます。ジェイは出来ないと断ります。すると、ドミニクが首を絞めてきたので、ジェイは仕方なくドミニクをナイフで刺して、その場から逃げ出します。

10年後 ジェイの娘二人が同じ年代の男二人とジェイが監禁されていた例の家の近くで焚き火をしていました。しばらくして、そこにドミニクと思われる男が現れ娘たちが襲われてしまいます。

ここでエンディング。

感想

ありとあらゆるイヤ~な拷問が楽しめるイヤ~な映画。とことん不快な気分にさせられます。おそらく、不快で最高!という人と不快なモノをみせんじゃねぇ!という人に分かれると思います。僕は前者で、かなり楽しめた。虫を使った拷問とかまさに目が釘付けになる感覚で、嫌なものを見せられているのに目を背けられず、凝視してしまいました。

虫を使った拷問といえば、やはり目玉に切込みを入れられ、そこから芋虫的なものを入れられる場面が超キツイ。目玉の中でなにか生き物がうごめく感覚ってどんなんだろう。とにかく容赦ない描写である。ほかにも、注射器で耳に液体を入れられ、のちに蜘蛛がかえって口から出てくるとか。蜘蛛が口からワラワラでてくる描写も嫌ですが、そもそも液体を入れる場面もこの時点ではその液体が何なのかわからないので得体の知れない恐怖感がありました。虫での拷問でいうと、口にコオロギ的な虫を入れられる場面とかもありましたね。どれも観ていてキツイ。虫嫌いだと余計に。

虫による拷問を何度も繰り返される登場人物たちに同情してしまいますが、でもこれって実は、彼らが子供の頃にドミニクにやったことのしっぺ返しなわけです。この事実が判明してからは、僕の気持ち的には、今拷問受けてるやつよりもドミニクが可哀想…となっていきます。まぁ、ドミニクの過去を描かず、ただ拷問シーンだけを並べる映画にする選択肢もあったとは思いますが、それをやると流石に悪趣味に偏りすぎてマズイと思ったのでしょうか。ドミニクの悲惨な過去が現在の拷問シーンと交互に語られていくスタイルになっています。過去の出来事を小出しに語っていく手法は、他の映画ならかったるいなぁと思ったりしますが、この映画はその過去のシーンもショッキングでイヤな描写があるのでそこまで気にはなりませんでしたね。むしろ、男がドミニクをアメとムチで洗脳していくシーンとかゲッソリする感じで、直接的な暴力出ない場面でもバイオレンスな雰囲気があってこの監督なかなか巧いなと思いました。

巧いといえば、監禁部屋にジェイがやってきたあたりのシーン。ジェイが監禁部屋に連れてこられる前に部屋で起こった出来事を間接的に観客に伝える方法がさりげなくもうまい。たとえば、すでに捕まってる人々が部屋から逃亡するため壁をかなり深く掘った跡があることで、いくら掘っても逃げられない絶望感が伝わってくる。あと、彼らがドミニクの言うことに絶対服従な描写は、ドミニクの拷問の凄まじさがわかったりします。

総評

不快な描写が必見のホラー映画。個人的には思いっきり楽しめました。ただの悪趣味な映画では終わらせず、イジメがモンスターを生んでしまうこともしっかりと描くバランスの取れたストーリーも良かった。過去のできごとを小出しにするスタイルはかったるくあまり好きではないかな、という気が少しあります。殺人鬼が人間味を取り戻すのはいいとして、普通に話の通じる人間になってしまうのは少し怖さが薄れるポイントでした。もう少し、モンスターと人間の間を揺れ動くような幅をもたせたほうが良かったかな、と。

驚いたのはラスト。殺したと思っていた殺人鬼が生きててエピローグで現れ人に襲いかかるのはお決まりですが、それはだいたい主人公とは何の関係もない他人であることが多い。本作の場合、殺人鬼が襲いかかるのが主人公の娘というオチは意外で良かったですね。

ということで、評価は9/10としました。

参考サイト:ゲオ宅配レンタル/IMDB/フィルマークス

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