「CURED キュアード」映画感想(ネタバレ)ゾンビパニック後の世界が舞台のゾンビ映画

今回は2020年月日に公開・リリースされた「CURED キュアード」を鑑賞しました。

ゾンビを治療可能となった世界設定のゾンビ映画です。

僕としてはかなり楽しめた映画です。とくに、ラストのある展開にはしびれました。

映画とあまり関係ない話ですが、本作のジャケットにめちゃくちゃ既視感があって、それが気になって仕方がない。似た映画のジャケットを探しているとBABELという映画がそれっぽい感じなんですが、もっと色味まで似ていたやつがあった気がして・・・。誰かわかった方いたら、この記事のコメント欄か僕のツイッター宛にでもいいので教えていただけませんか?よろしくおねがいします。ツイッターはこちら

ちなみにBABELのジャケットはコチラ。

さて、本記事の前半は、あらすじ・スタッフ・キャストの紹介をします。そして、後半の「ストーリー紹介」「感想」へと続きます。

「ストーリー紹介」「感想」コーナーでは、ネタバレなし・ありで分けています。ネタバレを避けたい方はネタバレなしの部分を見ることをおすすめします。

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あらすじ

人間を狂暴化させる病原体による混乱から6年後。治療法が発見され、人間に戻った元感染者たちは社会復帰することになる。しかし、ゾンビだった時の記憶を持つ彼らはPTSDに苛まれていた。

スタッフ・作品情報

監督:デイヴィッド・フレイン

原題:THE CURED

製作年:2017年

製作国:アイルランド/フランス

上映時間:95分

キャスト

エレン・ペイジ
サム・キーリー
トム・ヴォーン=ローラー

映画サイトでの評価

海外の映画サイト「IMDB」での評価は10点中5.5点(7362件の評価)。

国内大手レビューサイト「フィルマークス」では5点中3.5点(321件の評価)。

フィルマークスはまだあれですが、IMDBの方は意外と点数が低いですね。

ストーリー紹介

※まずは重要なネタバレなしで行きます。

感染者した人間を凶暴化させるメイズ・ウィルスが欧州で蔓延。アイルランドは壊滅状態となります。

その後、治療法が発見され、感染者の75%は治癒しました。しかし、回復した後も感染時の記憶は残ったままです。

治療法が効かない感染者への対応が議論されるなか、隔離されていた”回復者”の社会復帰が始まりました。

セナンという男性も”回復者”のひとりです。彼は、身元引受人となってくれた義理の姉・アビーの家で暮らし始めます。アビーはセナンの実兄・ルークの結婚相手でした。ルークはウィルスが蔓延し社会が混乱していた頃に亡くなってしまっています。

セナンは隔離所時代の知り合いであるコナーがリーダーを務める回復者同盟に出入りするようになります。回復者同盟は、回復者が差別される生きづらい社会を変えようとする、回復者たちの集まりです。彼らは、政府が治療効果がない感染者たちを安楽死させる方針を示したことでその活動は激化していきます。

ある日、セナンはコナーに誘われ、回復者の生活を監視する防衛隊員の家の襲撃に加わります。コナーから家には誰もいないと聞かされていましたが、実はそれはコナーの嘘で、襲撃によって人死が出てしまいます。

セナンは、過激化するコナーや回復者同盟から距離を取るようになります。それに対し、コナーはセナンを無理やり自分たちの仲間に引き込もうと強引な行動を取るようになります。そんななか、コナーはアビーに対しルークが死んだ本当の原因を話します。実は、感染者となったセナンがルークを殺してしまったのでした。それを知ったアビーはセナンを家から追い出します。


ここから重要なネタバレあり


やがて、回復者同盟は感染者が治療を受けている施設に入り込み、隔離されていた感染者たちを街に解放します。

セナンはアビーの息子・キリアンのいる学校に行き、キリアンを連れてアビーの家に向かいます。

その途中、セナンはコナーに見つかり襲われてしまいます。コナーに殺されかけたところで軍人がコナーを撃ちます。セナンは再び、キリアンとともにアビーの待つ家に到着。しかし、そこでキリアンが感染者に襲われてしまいます。アビーはキリアンが感染者になる前に殺そうとします。セナンは治療法があるからとそれを止め、キリアンを連れ治療できる施設へ向かいはじめました。

ここでエンディング。

感想

※まずは重要なネタバレなしで行きます。

設定が一風変わったゾンビ映画で、なかなか楽しめました。

ゾンビ映画というジャンルを追う楽しさ

この映画、普通のゾンビ映画とはひと味違う!「普通のゾンビ映画」ってなんだ?という話ですが、ここでは、ゾンビが徘徊している世界をサバイバルする王道のパニックアクション系ゾンビ映画ということにさせていただきます。

本作は、ゾンビウイルスによるパンデミックは既に過ぎ去り、治療薬の発見によってゾンビ状態から回復した人々が社会に復帰するところから話が始まります。

ゾンビ映画って、一大人気ジャンルであり、多種多様な設定・アプローチの作品が次々登場していて、このジャンルを追っていくワクワク感がありますよね。ゾンビそれ自体の基本的な設定にアレンジを加えたもの、ゾンビそっちのけで人間同士で争うタイプとか。どのゾンビ映画にも独自のアレンジがあって「今回のゾンビ映画はどんなフレッシュなアレンジを盛り込んでいるんだろう?」と映画を観る前からすでにテンションが上ってしまいます。

世界設定が面白い

そこへ来て、本作「CURED キュアード」はゾンビは治療可能!な世界が舞台。元ゾンビの”回復者”が治安維持軍からの圧力や、市民からの差別を受けながら、一般社会に復帰するさまが描かれています。最悪なことに”回復者”にはゾンビだった頃の記憶が残っている・・・。つまり、「あのとき人間を襲って食っちゃった・・・」ということを普通の人間に戻った今も覚えているということ。ここであげた一連の設定が、主人公のキャラ付けや、人間ドラマに深みを出しています。

元ゾンビの人間って怖い?

本作は、「自分の意志に反して他者に危害を加えた人間」は許されるべきか?ということを描いています。市民の中にはゾンビだった頃には人を襲っていた”回復者”に対して人殺しだと暴言を吐く人もいますが、主人公・セナンの義姉・アビーは、”回復者”であるセナンを恐れること無く家に住まわせます。ここで、どうしても自分だったらどういう風に”回復者”と接するだろうと考えてしまいます。もちろん、自分で自分を制御出来ない状況で人に危害を加えたこと、それ自体、本人が悪くないということはわかりますが、心のどこかで彼らを恐れてしまうという気もしてくる。”回復者”を恐れないアビーでも、ゾンビだったときのセナンがルークを殺したことを知り、セナンを猛烈に責め立てます。この場面は非常にやるせない気持ちにさせられましたし、その後もこの問題について考えが促され、あれこれと考えてしまいました。ただ、この興味深い問題提起も思ったより掘り下げられることはなく、その点は残念に感じました。


ここから重要なネタバレあり


終盤の展開に感動した

本作の大きなテーマは、理不尽な理由で迫害され続けた人々が迫害した側に対してどういう行動を起こすかということです。迫害されてきた”回復者”が賛同者を集め、どんどん活動が過激化していきます。やがて彼らによってもたらされる大パニックシーンは皮肉が効いていていいですね。具体的には、”回復者”たちが隔離されていたゾンビたちを施設から解き放ち、街中が混乱に陥るという場面。「ゾンビパニック後」を描いてきた本作が、ゾンビ映画の王道であるパニックアクションへと急転換!もうここのテンションの上がり方は半端なく、思わず感動してしまいました。

総評

ゾンビパニックがほぼ収束したところか始まり、再びゾンビパニックが始まる構成にしびれた。もうここを見られただけでもう満点…。人間ドラマとしても見応えがあります。社会派な問題提起はいいけど、うまく発展させきれなかった感あり。アビー役のエレン・ペイジは貫禄すら感じるいい演技をしていました。

ということで、評価は10/10としました。

参考サイト:ゲオ宅配レンタル/IMDB/フィルマークス

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