「ワイルド・ウエスト 復讐のバラード」は2017年のアメリカ製西部劇アクション映画。
結末までのネタバレを含むのでご注意ください。
作品情報
監督:ジャレッド・モシェ
キャスト:
ビル・プルマン
ピーター・フォンダ
ステファン・アラン・セダー
キャシー・ベイカー
ジョゼフ・アンダーソン
原題:The Ballad of Lefty Brown
製作年:2017年
製作国:アメリカ
上映時間:111分
感想
たまには西部劇もいいなぁ…と思った一作。
1889年、アメリカ西部開拓時代。英雄としてみんなに慕われていたカウボーイのエディー(ピーター・フォンダ)。一方、長年の相棒レフティ(ビル・プルマン)はエディー以外の誰からも相手にされない変わり者だった。エディーはモンタナ州の次期上院議員に指名され、妻ローラ(キャシー・ベイカー)の反対をよそに自分の牧場をレフティに任せようとしていた。しかしある日、牧場でレフティの隣にいたエディーが馬泥棒に撃たれ死んでしまう。相棒を殺されたレフティは復讐のため犯人探しの旅に出るのだった。旧友の保安官トム(トミー・フラナガン)やモンタナ州知事ジミー(ジム・カヴィーゼル)の協力で犯人を追いつめていくレフティだったが、エディーの死には驚愕の真実が隠されていたのだった…。
久々の西部劇は楽しい
※結末までのネタバレを含むのでご注意ください
近頃、西部劇成分少なめだったので、もうそれだけで高評価してしまいそうですが、それ抜きにしてもなかなか良かったと思います。
まずは印象に残るキャラたち。敵討ちの旅に出ることになったレフティ、トム、ジェレマイアのトリオがいいですね。彼らがじゃれ合いの会話シーンは笑えると同時に死地へ向かう男たちのつかの間の休息だと考えると切なくなってきます。エディとその妻ローラのイチャイチャシーンも微笑ましい。しかしこの後エディが死んでしまい、ローラがレフティを「あなたが死ねばよかった」と責める場面は超キツイですね…。未亡人となったローラがエディの残した牧場を切り盛りする姿は凛としていてかっこいいです。今作の黒幕である知事のジミーの動機もやるせない気持ちにさせられます。冒頭字幕にある「辺境地域の環境は過酷である 生き残るためには適応するしかない(byフレデリック・J・ターナー)」という言葉の通りジミーは廃れた自分の町を復興させようと鉄道事業に手を出そうとし、それを否定したエディが邪魔になり殺しを計画したのでした。まぁ、このジミーの気持ちも理解出来ないこともないというか…もやもや感が残ります。ジミーがレフティと対峙する終盤のシーンで、レフティがジミーを助けた過去も明かされ、より一層やるせなさが増してきます。ここで思ったことですが、もう少しジミーが知事として町を復興させようと仕事をするシーンを入れてくれたらより物語に厚みが出たかなと。
総評
久々の西部劇でなかなか楽しめた作品。銃撃戦も結構迫力があり良かったと思います。というわけで評価は7/10としました。
ストーリー紹介
1889年、モンタナ。
上院議員になりワシントンへ引っ越すことになったエディは、40年来の友人であるレフティに自身の持つ牧場の経営を任せることに。
しかしある日、行方不明になった馬をエディとレフティが探しに出かけたところを馬泥棒に急襲され、エディが死亡。レフティは一命をとりとめ、エディのかたきを討つことを決意。偶然出会った少年(ジェレマイア)と昔からの友人で元保安官のトムと共に復讐の旅に出ます。そして、エディを殺した男を発見し捕まえます。さらに、その男にエディ殺しの報酬を渡した人物がモンタナ州知事(ジミー)の部下であったことから黒幕はジミーだと判明。しかし、ジミーはエディの妻(ローラ)に手紙を出しレフティを犯人に仕立てようとします。エディは町の男たちに捕まるも、なんとかその場から逃げ出しました。
そしてエディの追悼式が開かれた日。ジミーがエディへの思いを語るスピーチを行っていたところ、酔ったトムがジミーに向けて銃を発砲したことから銃撃戦に発展。レフティは建物の中に逃げ込んだジミーと対峙。ジミーはエディは町の再生計画に反対したから殺したと白状しました。実は、その話をローラが聞いており、レフティの潔白が証明されます。そして、ジミーは絞首刑に…。レフティはジェレマイアにローラのもとで働くよう伝え、町を去っていきました。
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