「スプリー」映画感想ネタバレ(9/10点)バズりたいから殺人の様子を生配信!

今回は「スプリー」を鑑賞しました。

長年動画配信を行ってきたが人気になれなかった男が、バズるために驚きの行動にでる…というスリラー映画。

エンタメとしての完成度が高く結構楽しめた映画です。

個人的な評価は9/10点です。

作品情報

監督:ユージーン・コトリャレンコ
出演:ジョー・キーリー、サシーア・ザメイタ、デヴィッド・アークエット
原題:Spree
製作年:2020年
製作国:アメリカ
リリース:2021-8-20
上映時間:93分
映画サイトでの評価:「IMDB」5.9/10点、「フィルマークス」3.1/5点。

ストーリー紹介

ストーリーの流れを知りたい方はこちらをクリックしてください。(ネタバレを含みます)
カートは長年動画コンテンツの配信を行ってきたが、一向にフォロワー数が増えず悩んでいた。

何としてもバズりたいと考えていたカートは、殺人の生配信を行うことに決める。

ライドシェアサービス“スプリー”で運転手となり、つぎつぎと乗客を殺害していくカート。

それでも視聴者数は一桁にとどまりバズりと言うには程遠い状況だった。

カートは昔からの知り合いであり、多数のフォロワーを抱えるボビーまでも殺してしまう。

この時ボビーも配信を行っていて、彼のフォロワーがカートの存在を知り、カートの視聴者数が次第に増えていく。

さらにフォロワー数を増やそうとしたカートは有名人のDJウノに自分のチャンネルを紹介してもらおうとする。その際、トラブルがあり警察に追われることになる。

カートは警察からは逃げきることができたが、車が大破し走行不可能になってしまう。

カートは、ジェシーというスタンドアップコメディアンのライブ会場にやってくる。ジェシーはその日の昼間にスプリーの客としてカートの車に乗っていて、その際カートのチャンネルを拡散してほしいという願いを断っていた。

ジェシーは舞台に立ちカートの話をし始める。カートのバズることに必死な姿が自分とかぶって見えるという。ジェシーは、SNSの世界から足を洗うと自分のスマートフォンを破壊する。

それをみたカートはその場から足早に去っていく。カートの凶行のせいでスプリーがサービスを停止するなか、カートは客として別のライドシェアサービスを利用し、運転手を殺害。その車を乗っ取てしまう。

カートはその車にライブを終えたジェシーを乗せ、カートの自宅まで連れていき殺そうとする。しかし、ジェシーの反撃にあい、カートは殺されてしまう。

この一件をきっかけにジェシーはさらに世間に名前を知られる存在になっていく。

感想

ネット上でバズりたい若者が殺人の生配信を行う…というスリラー映画。

カートは長年にわたって動画投稿を続けてきたが、フォロワーもほとんど増えず悩んでいた。なんとかバズりたい彼はライドシェアを使った殺人の生配信を行うことになる…という内容。

・カートの心情を理解できなくもない

主人公カートの行動は普通の倫理観からしたら当然アウトで、基本的には彼から距離を置いて鑑賞していました。でも、まぁカートの気持ちがわからなくもなかったというのも事実です。

僕自身全く人と関わりがない時期が過去にあり、そのころは承認欲求がかなり強くネット上でアレコレやっていたので、カートの凶行にドン引きしつつも、目立ちたいという気持ちはわかるなあと思いながら見ていました。

カートがバズる他の方法はなかったんだろうかと考えてしまいますが、彼にはあれしか方法が残されていなかったんでしょうね。一緒に動画を作る友達でもいれば、意見を出し合いながら試行錯誤もできるし、今作っているコンテンツを客観的に見ることができると思いますが、彼の場合一人で考えすぎてどんどん考えが先鋭化していったんだろうと思います。それこそボビーの仕込みありの企画をまねて、ヤラセの殺人を生配信とかでもよくね?と思いますが、そこはやはりカートなりのこだわりがあったんだと思います。自分なりのこだわりのせいで、コンテンツの幅が狭くなってしまう感じ、大変よくわかります。だからこそ、カートを見ていると自分を見ている気分になってきたりもします。

・重くなりすぎない、良いバランス

はじめこそはっちゃけた軽いノリのシーンが続くものの、カートの行為がどんどん陰惨なものになっていくので、「前半コメディ、後半ダークなスリラー」のパターンかと思っていたら、意外にも後半でもバカっぽい笑いや無条件でテンションが上がってしまう場面が用意されていて、映画全体が重くなりすぎないバランスになっていてエンタメとしての完成度が高い作品だと感じました。ライブ配信でのし上がろうとする若者を描いた映画ってやはり抜けのいいバカっぽさこそが楽しい部分だと思うので、この監督わかってるなぁ…と感激してしまいました。

笑えたところを書いておくと、カートの車にカート含め3人乗っていて、3人とも自分のチャンネル用の動画を撮っているシーンとかよかったですね。もうそういうのが当たり前の時代なんだなと思うと何とも言えない面白さがやってきました。投げ銭のコメント“RUN”(逃げろ)と同時にカートが車から逃げるシーンとかも気が利いていておもろいです。ジェシーの前説?をやっているコメディアンがすべって笑いが起きず、つぎの話題に行くまでのちょっとした間も最高です。カートの「ライドシェア殺人の新記録だぞ!」みたいなセリフもいいですね。「ライドシェア殺人」って言葉があるのかという。

言い忘れていましたが、ほぼ全編がスマホのカメラ映像で構成されたPOV作品で、スクリーン上の情報量の多さを楽しむタイプの作品です。ライブ配信中の視聴者のコメントをじっくり見てみるというのも面白いあたりです。

まとめ

いろんな感情が巻き起こってくるなかなか面白いスリラー映画という感じです。

バイオレンス描写がぬるいところがあったのが気になった点かなぁという感じです。

というわけで評価は9/10点としました。

 

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