「オペレーション:ラグナロク」映画感想(ネタバレ)特殊設定ゾンビ映画

オペレーション:ラグナロク(字幕版)
オペレーション:ラグナロク(字幕版)

「オペレーション:ラグナロク」は2018年のスウェーデン製アクション映画。

結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

作品情報

監督:フレードリク・ヒラー

キャスト
ヨーナス・マルムフェ
ペータル・エガーズ
ペール・ラグナー
バハール・パルス

原題:Operation Ragnarok

製作年:2018年

製作国:スウェーデン

上映時間:108分

感想

ゾンビ映画の変わり種的作品としてそこそこ楽しめた映画です。

最終作戦<ラグナロク>発動まであと20時間!アメリカ西海岸での極秘任務を終え、帰港目前だったスウェーデン海軍の潜水艦シーライオンが、南岸の港町ランズクルーナへ漂着した。地元の男性ハンスは衝撃音を聞き、埠頭へと急行するが、そこで世にも恐ろしい光景を目の当たりにする。それは潜水艦に積まれていた生物兵器が漏れ出し、それに感染しゾンビ化した人々が殺し合う光景だった。未曾有の混乱状態のなか、逃げ延びたハンスは恋人や家族とともに城塞で籠城するのだが、感染の拡大を恐れたスウェーデン軍により町はすでに包囲されていた。さらに軍は町ごとすべてを焼き尽くす”ラグナロク作戦”の実行を決定する。作戦開始時刻は翌日の午前6時。タイムリミットが迫るなか、果たしてハンス達はこの危機を脱することはできるのか!?

ゾンビ映画に特殊な設定を加えた意欲作

※【重要なネタバレなしの感想】とその後【重要なネタバレを含む感想】が続きます。

ゾンビパンデミックが発生し、主人公が忌み嫌う移民系家族と行動を共にするという設定は、非常に面白く、同じく移民排斥を訴える男が偶然移民とサバイバルするイタリア製ゾンビ映画『ラストドア』よりもずっとそのあたりをうまく描いていました。具体的には、弟を移民系の何者かに殺され移民を嫌っていた主人公がゾンビパンデミックを移民と力を合わせサバイバルするうち移民に対する心の変化が現れ始め…というものですが、主人公が最終的にとるある行動には感動があります。

CGの場面が少し安っぽく見えるところもありおそらく低予算映画だとは思いますが、それでもゾンビ(というか感染者)がワラワラして襲ってくる画とかは迫力があり満足感があります。サバイバルアクションとしてもなかなか楽しめる出来になっていました。

あらすじを読んだ段階では普通のゾンビ映画かと思っていましたが厳密には違いましたね。いや、ゾンビという言葉も出てくるので一応ゾンビ映画か⁇いや、ゾンビに噛まれて感染するシーンがないのでゾンビ映画ではないのではないか⁇まぁ、ゾンビ映画的設定を下敷きにしていることは間違いないのでここはゾンビ映画としておきましょう。


ここから重要なネタバレ含みます


このようにゾンビ映画の変化球的作品である本作ですが、では具体的にどういう変化球なのかというと、ある生物兵器を吸引してしまうと生存本能ホルモンの分泌が促され他人がゾンビ化して見えるというもの。感染すると自分がゾンビになるのではなく、他人がゾンビ化して見えるという変わり種な設定です。本来は同じ人間なはずの他者が敵に見えてしまうというこの特殊な設定にしたのは、おそらく本作の主人公やその周りの人間が移民系であるというだけで彼らを忌み嫌っているという設定に重ねたものだと思います。このあたり、ストーリーも練られれていて良かったと思います。感染者を一掃する作戦を実行するかどうかの攻防など、軍部内で繰り広げられるドタバタも結構面白く観ることができました。

総評

ゾンビ映画の変わり種的作品としてはなかなかの出来という感じ。感染者の見せ方がいまいちうまくなくハラハラが伝わってこないシーン(食料を調達する倉庫内の場面)に代表されるようにカメラワークなどが「ん?」と思う場面もあり、アクション映画としては微妙なラインかなと。というわけで評価は7/10としました。

ストーリー紹介

舞台はスウェーデン。

スウェーデン海軍の潜水艦“シーライオン”がアメリカでの極秘任務を終え帰港する途中、密航者に襲われてしまいます。その密航者は潜水艦に積んであった生物兵器を船内に拡散…。現場は大パニックに陥ります。

その後、潜水艦はスウェーデンの港町であるランズクルーナに漂着。この町に住むニルスは、大きな音に気づき潜水艦に駆け寄ります。そして、ニルスがハッチを開けたことで生物兵器は街中に拡がっていきます。その生物兵器に感染した町の人々は、狂暴化しまわりの人々を襲い始めます。その頃、スウェーデン軍は感染がそれ以上広がらないようランズクルーナを隔離ゾーンに指定します。

ニルスは自分の家族や、偶然居合わせた移民系の隣人たちと城塞へ避難。ニルスは自分の弟を移民系の人間によって殺された憎悪から、この隣人一家と衝突しつつも生き延びるため協力し絆を深めていきます。

そんななか、ニルスたちは解決策が見つかるかもしれないと漂着した潜水艦に侵入。そこで例の生物兵器を発見。それはCMES(戦闘意欲向上システム)と呼ばれ、これに感染すると他人を脅威と認識、生存本能ホルモンの分泌が促され他人がゾンビ化して見えると言います。効果は24時間続き、無効化するには血清を投与する必要があります。

ニルスたちは、CMESの入ったケースを軍に届けるため移動を開始。その途中で“感染者”たちと遭遇。彼らに自分たちは敵ではないということを示し、一緒に行動を始めます。

ランズクルーナは軍によって隔離地区に指定され、その境界では兵士たちが“感染者”をその地区から出さないよう待ち構えていました。ニルスたちは“感染者”たちとともに投降の意思をみせ、そこへ近づいていきます。しかし、軍はそれを罠と判断し一斉射撃を開始。次々と仲間がやられるなか、未感染者がいると知ったとある軍人が独断でそこにヘリを飛ばしやってきます。ニルスたち家族やその隣人家族はヘリに乗り込みますが、人数が多すぎてヘリが離陸できません。軍人はハミド(ニルスの隣人)をその場に残しヘリを飛ばそうとします。それを見たニルスは自分の代わりにハミドをヘリに乗せます。ヘリが飛び立ち、その場に残されたニルスは“感染者”に襲われ殺されてしまいます。

一方その頃、軍では、ランズクルーナを爆撃し“感染者”を一掃するラグナロク作戦の準備が進められていました。そこへ、彼らは“感染者”ではなく人間だと訴える軍人がやってきますが、最高司令官はそれを聞き入れず作戦が実行されます。ランズクルーナに戦闘機から爆弾が投下され、そこにいた大勢の人々の命が奪われました。

それから月日は流れ…。ニルスの妹であるアンジェリカはランズクルーナでニルスが救ったハミドと結婚式を挙げました。

おわり

参考サイト:映画.com/Amazon


コメント