今回は2020年10月28日にリリースされた「ザ・スタンド 連続殺人犯の元カレと妄想症に悩む私」を鑑賞しました。
連続殺人鬼の彼氏に火をつけ刑務所に入っていたメアリーが出所し、ある店で働き始めるが・・・というホラー映画。
思ってた映画とは違いましたが、そこそこよかったです。
さて、本記事の前半は、あらすじ・スタッフ・キャストの紹介をします。そして、後半の「ストーリー紹介」「感想」へと続きます。
「ストーリー紹介」「感想」コーナーでは、ネタバレなし・ありで分けています。ネタバレを避けたい方はネタバレなしの部分を見ることをおすすめします。
あらすじ
ホラーヒロインの「その後」を描く新感覚スリラー。いつもお前のそばにいる。妄想症と幻覚の中で迷い込む殺戮ラビリンス。
スタッフ・作品情報
監督:パドレイグ・レイノルズ
原題:Open 24 Hours
製作年:2018年
製作国:アメリカ
上映時間:102分
キャスト
ヴァネッサ・グラッセ
ブレンダン・フレッチャー
コール・ヴァイグ
エミリー・テナント
ダニエル・オメーラ
映画サイトでの評価
海外の映画サイト「IMDB」での評価は10点中5.3点(1422件の評価)。
国内大手レビューサイト「フィルマークス」では5点中3.4点(7件の評価)。
ストーリー紹介
※まずは重要なネタバレなしで行きます。
・メアリーは恋人に火をつけ刑務所に入っていた。
・彼女が恋人・ジェイムズに火をつけた理由。ジェイムズは35人もの人間を殺した殺人鬼で、メアリーが殺人の現場に居合わせたこともあった。ある日、精神的に耐えられなくなったメアリーは、ジェイムズが寝ている間に火をつけた。ジェイムズはやけどを負ったものの一命をとりとめ、現在は刑務所に収監されている。
・メアリーは、現在、保護観察中の身で、ガソリンスタンド併設の商店“ガスマーケット”で夜勤のアルバイトを始める。
・事件のトラウマから幻聴・幻覚に悩まされながらも頑張って業務をこなすメアリー。
ここから重要なネタバレあり
・しかしそこに、刑務所にいるはずのジェイムズがやってくる。彼がいた刑務所で停電が起き脱走してガスマーケットにやってきたのだった。
・メアリーの友人や保護観察官たちが次々と殺され、メアリーも命を狙われる。
・メアリーはトナカイのはく製をジェイムズに突き刺し殺す。
・その後、メアリーは働く先を美容院に変えていた。ある日、店内の掃除をしてたメアリーはジェイムズの気配を感じたのか、後ろを振り向く。
ここでエンディング。
感想
※まずは重要なネタバレなしで行きます。
ジャケットは「ジョジョの奇妙な冒険」を模したデザイン。本作の舞台がガソリンスタンドであることから「スタンド」つながりでこのようなデザインになっていると思いますが、結構無理やりのような気がします…。
まぁそんなことは置いといて。
ホラーヒロインの「その後」を描く新感覚スリラーがキャッチコピーの本作…。「ホラーヒロイン」とあるので、『ファイナルガールズ』的な?メタ視点や面白いギミックを盛り込んだホラー映画かと勝手に予想してワクワクしていたわけですが、別にそういうことではなかった。では、実際の内容はというと…。主人公・メアリーは彼氏が連続殺人鬼だと知る。彼氏が人を殺す場面にメアリーも居合わせることがあり、そのことに耐えられなくなったある日、彼氏に火をつける。メアリーのこの体験が「ホラーヒロイン」という表現をされる所以です。映画のスタートは、メアリーが刑務所から保護観察付きの出所を果たし、バイトを始めるところから。事件のトラウマからせっかく始めたバイト中にも幻聴・幻覚に悩まされるメアリーだったが・・・。と、まぁこんな感じで、僕が想像していたようなメタ・ギミックはなかったのですが、全体の出来はそこそこといった感じでした。
店番シーンはおもしろい
内容が思ってたんと違ったので序盤はテンション低めで鑑賞を続けていたわけですが中には面白いシーンもありました。
主人公は出所後にガスマーケットという、ガソリンスタンド兼商店でバイトを始めることになります。採用されたその日から一人で店番をすることになるんですが、この「店番をする」という部分が良かったですね。なかなか共感を得られそうにない部分ですが…。新しい環境で新しいことに挑戦する高揚感があってワクワクしてきます。「映画のこのシーンがツボ」というのが人それぞれあるかと思いますが、もしかしたら「主人公が店番をしている映画」が僕のツボかも・・・とこの映画を観て気づきました。同じ設定の映画を昔見たなと思って当ブログを探していたら、「フィナーレ “そいつ”が見えたら、終わり。」がそれでした。ガソリンスタンドが舞台で、主人公はそこの店員。そこに、いろんな客がやってきて…と設定がよく似ています。「フィナーレ」の方はかなり良かった作品なので、もしよかったらぜひ観てみてください。
「フィナーレ “そいつ”が見えたら、終わり。」映画感想(ネタバレ)出来のいいデンマーク製スリラー
幻覚シーンが長すぎ
メアリーが店番をしているシーンは楽しめた僕ですが、店番中に彼女が幻覚に襲われるシーンは正直クドく、おなか一杯になっていきました。「過去のつらい経験がトラウマとなった主人公が幻覚に悩まされる」というのがまさにこの映画で描きたい部分だとは思いますが、流石にずーっとそれが繰り返されるとキツいっす…。あれもこれもどうせ幻なんだろ、という気持ちになってハラハラできなくなるんですよね。一応、「幻聴かと思っていたら・・・」という外しが中に仕込まれているので、あとで「あれは幻じゃなかったのか!」と驚けるようにはなっていますが、それはあとから知ることなので、幻シーンがしつこいことに変わりはないし…。
ここから重要なネタバレあり
ラストシーンは普通に面白い
ラスト30分ぐらいは普通に面白い感じになっていきます。あくまで普通レベルですが。
メアリーの彼氏がガスマーケットにやってきて、その場にいた人間を次々と殺していくところはやはりイイですね。ハンマーで何度も殴って頭をつぶすとか…。そこへ、トラックの運転手がやってきてテンションががぜん上がっていく…!このトラックの運転手というのが、わざとクレジットカードを店に忘れていって取りに帰ってきたときに店員を口説くという手法を使うヤツらしく、のこのこ戻ってきやがってwとニヤニヤが止まらない。その後、メアリーが銃を構えて彼氏を待ち伏せする場面も緊迫感があったし。
とまぁ、とにかくラスト30分は普通に面白いです。
総評
思ってたんと違ったし、幻シーンは辟易したけど、ラスト30分は普通に面白いので、結局そこそこ面白かったという評価に落ち着きました。
書き忘れましたが、豚の舌とか卵(?)の瓶詰が店のレジ横あったり、きったねぇ便所にメアリーが手を突っ込むとかそういう嫌な描写も所々であって、映画全体の嫌な手触りに貢献していたと思います。
ということで、評価は7/10としました。
参考サイト:ゲオ宅配レンタル
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