「生き人形マリア」映画感想(ネタバレ)人形が強烈なインパクトを残すフィリピン製ホラー

「生き人形マリア」は2014年のフィリピン製ホラー映画。

結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

作品情報

監督: ウェン・V・デラマス

キャスト
イザ・カルザド
サンジョー・マルード
ジョディ・サンタマリア
ダンテ・ポンセ
ジョーム・バスコン
マリア・イサベル・ロペス
クリス・ヴィジャヌエヴァ
レッド・ブスタマンテ
マルコ・マサ

原題:Maria Leonora Theresa

製作年:2014年

製作国:フィリピン

上映時間:103分

感想

ゾッとするような怖さがあるホラーではありませんが、これはこれで楽しめました。

バス事故によって子どもを亡くした親たちの前に現れた精神科医のマノロ博士。悲しみを癒すためと言って、博士は亡くなった子どもそっくりの人形を親たちの下に置いて行くのだが…。

※【重要なネタバレなしの感想】とその後【重要なネタバレを含む感想】が続きます。

人形のデザインよし

まず何といっても本作のキモは、人形のデザインでしょう。3人の主人公が亡くした子供の代わりに過ごすことになる人形なのですが、この絶妙にブサイクで不気味なデザインを創りあげるのなかなかスゴイ。この人形たちが画面に登場するたびに「うわぁ…」と少し画面からのけぞってしまいます。素の顔でこのインパクトですが、たまに笑った顔とかも出てきてさらにきしょくわるいです。もう本作は、この人形をつくった点だけでかなりいい仕事をしたと思います。いろいろと雑なところとかありますが、もうその辺はあれこれ言う気にならないぐらい人形がいい。だから、本記事に欠点のようなところはあまり書きませんが、書く気にならないだけでオカシなところはたくさんあることだけ知っておいていただきたい…。しかし、オカシなところはこの映画の場合どちらかというとプラスに働いているのでご心配なく。

マスクをかぶった子供にしか見えない人形

ただ、一点だけ気になったところを書いておきます。それは、人形が活発に動き出してから明らかに子供の役者がマスクをかぶっているだけにみえることです。というか、それを隠そうともしてないので動きに関してはこれが正解だと制作者は感じているということでしょう。個人的には人形の造形が不気味で良かっただけに、動きにも人形らしいぎこちなさを出したほうがさらに不気味でよかったと思ったのですが…。しかし、人間の子供のように動く人形がかわいらしく見えてくる場面もありました。終盤あたりで3人の人形が車を奪い外に放り出された運転手を楽しそうに何度も轢くシーン。ここはなんだかこちらまで楽しくなってくる愉快なシーンでした。ネタバレを避けるため書きませんが「子供なんだけどやってることは残酷でそのギャップが楽しい」系のシーンは他にもありかなりチャーミングで面白かったです。スターウォーズのイウォーク的な感じと言えばいいのか…。あのかわいらしさに似たものがありました。

事故シーンは見ごたえあり

印象に残るのは人形だけでなく序盤の事故シーンもかなりショッキングで見応えがあります。バスが高速道路上で制御できなくなりふらふらと左右に蛇行するところ、そして、かなりの高さからの落下・・・。まずこのあたりのシーンがめちゃくちゃスリリングですね。その後、バスから出された血だらけの死亡した児童たちが地面に横たわっている画も衝撃的です。正直ここまで見せるかと思ってしまう一連のシーンでした。


重要なネタバレあり


重要なネタバレコーナーでしょうもないことしか書きませんがどうしても書いておきたかったのでお付き合いください。

細部の面白い場面

他の映画だと失笑ものだがこの映画の場合プラスになる箇所が細かいところですがいくつかありました。たとえば、ガス爆発で吹っ飛ぶエルドンのシルエットが不謹慎ながらオモロイとか、終盤に本当にちょろっと出てくるだけの霊能力者が結構ひどい目に遭って可哀そうでオモロイとか、子供を亡くした親のひとりが、朝ベッドで目覚めて娘が学校に間に合うか心配するも「あぁ、娘はもういないんだった…」と気づくシーンがわざとらしくてオモロイとか。こういうちょっと変な細部もこの映画の豪快な作風と合っていて面白さにつながっています。

ラストシーンのマノロとの戦いは普通に見応えがあってワクワクしました。人形の倒し方にもバリエーションがあって飽きないし、マノロが鉄鍋に落ちてやきただれてしまうとことかもホラーの別のテイストが入っていてイイ。オチのイマイチわかりづらい締まりのなさもこの映画らしくてアリではないでしょうか。(エンドロールが少し流れてから始まるやつです)

総評

人形の造形が最高に気持ち悪くて最高!個人的にはこの人形が結構神経を逆なでされる感じの怖さで十分楽しめました。ただ、人によってはコメディに見えて怖くないと感じる人もいるかもしれません。ちょっと癖のある作品なので、好みは別れそうです。

というわけで評価は8/10としました。

ストーリー紹介

リトル・マグノリア校の児童たちの乗ったバスが事故を起こし、多くの児童が死亡…。

それから1週間ほどたったある日。

その事故で子供を亡くした親のひとりであるフェイスの元に精神科医を名乗るマノロという男が訪ねてきます。マノロは、亡くした子供の代わりとなる人形と過ごすことで悲しみを早く癒す研究をしているとフェイスに告げます。

マノロは、フェイスと同じく事故で子供を亡くしたステラ、そして、フリオ(リトル・マグノリア校の教員でもある)のもとにも訪れ同様の話をしました。

こうしてフェイス、ステラ、フリオの3人は、マノロが置いていった人形とそれぞれ一緒に生活を送ることになります。

しかし、それからというもの彼らの周りで不審な出来事が続き、やがて殺人事件まで起こってしまいます。

フェイスたちはそれが人形の仕業だと気づきます。その人形たちは意思を持ったかのように動き回り嫌がらせや人殺しを繰り返していたのです。

黒魔術の力で人形に生命を与え、命令を出していたのはマノロでした。彼はリトル・マグノリア校の火事で死亡したエルドンという生徒の親でした。エルドンの死に間接的にかかわった教員のフリオや隠ぺいに加わったフェイス、ステラに復讐を企てたのでした。

フェイスたちはマノロと直接対峙し、死闘の末マノロを倒します。しかし、その時フリオが致命傷を負い死亡してしまいます。

それから月日は流れ、子供を亡くし墓の前で嘆く女性の前に一人の男が現れます。「あなたの悲しみを癒してあげます」と言って、箱から人形を取り出したその男は死んだはずのフリオでした。

おわり

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