「リーディングハウス」映画感想(ネタバレ)世界の描き方が独特でイイ

「リーディングハウス」は2017年のイスラエル製スリラー映画。

結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

作品情報

監督:ギラッド・エミリオ・シェンカル

キャスト:アニア・バクシュタイン

原題:Madam Yankelova’s Fine Literature Club

製作年:2017年

製作国:イスラエル

上映時間:88分

感想

世界の見せ方が魅力的な映画。

ヤンケロヴァ夫人が主催する秘密の文学クラブ。参加者は女性限定とされているが、毎週開催される会合には、なぜか男性たちも招かれている。クラブの女性たちが、誰が最も魅力的な男性を招待するかを競い合っているのだ。しかし部屋に入ったが最後、男性たちは2度と出てくることはなく……。

※重要なネタバレなしでいきます。

ツタヤのジャンル分けでホラーとなっていた気がしますが、実際に観てみるとスリラー要素ありのラブストーリーという感じでしょうか。

女性ばかりが集まる文学クラブ…。そこでは、それぞれが“持ち寄った”男性の容姿を競わせる秘密の会が定期的に開かれていた。主人公・ソフィーは殿堂入り会員となるべく奮闘するが、年齢のせいかなかなかいい男を連れていくことができず・・・的なお話。

ストーリー自体は、愛の逃避行がテーマのラブストーリーであり、取り立てて感動するとか新鮮さがあるとかではないごく普通な感じ…。

かといってつまらないわけではなく、魅力的な場面が結構あって飽きずに観ることができました。

まずは意外にも笑えるシーンが多い!ソフィーが会合に連れていく太った男性がいるのですが彼の顔つきとかウィンナーをちびちび食ってるとことか…。ソフィーの部屋にある肖像画の目からからマイクが垂れている絵面とか、細かいところですがソフィーが優勝回数を間違えられてそれを耳元で訂正するときの顔の表情とか。これらの笑い要素が強調されるわけでなく“画面に写ってしまった”ぐらいの淡々とした描き方になっていてそこが個人的にツボでした。

これは本作最大の特徴だと思いますが、世界の見せかたが独特でついついのめりこんでしまう魅力がありました。世界がめちゃくちゃ人工的な感じでいい意味で違和感がものすごいという…。おそらくですが、ソフィーの暮らす街が出てこない、とか、モブキャラをあまり見せない、といった独特の世界の切り取り方がこの奇妙な世界を作り上げているのではないかと感じました。監督としては、ストーリーの寓話性を高めたかったということでしょうか。とにかく、個人的にはこの映画の世界にどっぷりとはまってしまいました。

世界の描き方が気に入ったのでオチも期待して観ていましたが、正直そこは大したことはない…。というか駆け足になりすぎてソフィー、そしてソフィーと親密になる男との関係の描き方がものすごく雑に感じました。「真実の愛」がどうこう言っときながらそこも別に響かなかったかな。ただ、ソフィーたちが黒い棒を持った掃除係の女性たちに追いかけられるとことか、その全速力っぷりがなんかかっこよくてテンションが上がったのは事実…。

総評

奇妙に見える世界が個人的にはツボで、のめりこんで観ました。書き忘れてましたが、主人公・ソフィーの常に無表情な感じもいい意味で違和感になっていて好きなポイントです。ただ、ストーリー自体はそこまで響かなかったです…。

というわけで評価は7/10としました。

ストーリー紹介

図書館員のソフィーは、とある文学クラブに入っていました。

表向きは朗読会などが行われるとされるその文学クラブでは、会員の女性たちがそれぞれ男性を連れてきて、その容姿の美しさを競いあっていました。

その会で優勝するとトロフィーがもらえ、トロフィーを100個集めると殿堂入り会員となることができるのです。

ソフィーはある日の会で優勝し、殿堂入りまであと一歩となっていました。

しかし、年齢が年齢ということで次の会で優勝できなければ清掃員にさせると宣告されてしまいます。

ソフィーは、図書館にやってきたヨセフという男性と親密な関係となり、彼を会に参加させることにします。

しかし、彼女はヨセフを愛してしまいます。

その会に参加した男性たちはその場で殺されてしまいます。ソフィーはヨセフと逃亡することを決意。

そのことをヨセフに伝えると、彼は別の会員の女性と会に参加する決断をします。

実はこのヨセフは警察官で、自分の父が失踪したのがその文学クラブと関係があるのではないかと捜査中だったのでした。ソフィーに近づいたのもそのためでした。

ソフィーは一人で逃げることにしますが、文学クラブを仕切るラツィアに捕まり無理やり会に連れてこられます。

そこで、ソフィーはヨセフを連れてきたことにされ、その会で“優勝”します。ヨセフを殺すよう指示されたソフィーは、ラツィアにナイフを突き立てヨセフとともにその場から逃げ出すことに成功しました。

おわり

参考サイト:映画.com


コメント