「モンスターズ 悪魔の復讐」は2018年のアメリカ製スリラー映画。
結末までのネタバレを含むのでご注意ください。
作品情報
監督:クレイグ・ウィリアム・マクニール
キャスト:
クロエ・セビニー
クリステン・スチュワート
ジェイミー・シェリダン
フィオナ・ショウ
キム・ディケンズ
デニス・オヘア
ジェフ・ペリー
原題:Lizzie
製作年:2018年
製作国:アメリカ
上映時間:105分
感想
ひたすら悲しいストーリーにどんよりとした気持ちになる映画でした。
1832年8月4日、アンドリュー・ボーデンと妻のアビー・ボーデンが斧によって惨殺された。容疑者として拘留されたのは、末娘のリジー・ボーデン。法廷に立つ彼女を複雑な表情で見つめるのは、うら若き女中のブリジット…。2人の疑わしい関係に気付くものはまだ誰もいなかった。横暴な父のアンドリューにより精神的・肉体的に苦しめられていた女2人。哀しき絆から愛が生まれ、そして殺害に至ったのか…?
どんよりとした気持ちになるスリラー
※結末までのネタバレを含むのでご注意ください
いつもジャケットのぱっと見の印象で映画を借りてみているので(内容は事前にほぼ調べない)、観始めてすぐ「これゴシック系スリラーだったのか?!」と驚きました。(映画においてゴシックの定義がイマイチよく分っていませんが、1800年代が舞台で古風な衣装や建物などが出てくるのでゴシックとしておきます)
本作がゴシックモノと知ったときは少しがっかりしてしまいました。今まで気づきませんでしたが自分はあまりゴシックホラー・スリラーは好きではないようです。どちらかというとイマドキな若者が主役でスマホやSNSがアイテムとして出てくるテンション高めな現代を舞台にした作品が好きです。個人的な印象としてゴシック系映画は陰気で、観ていて暗い気持ちになる作品が多いような…。
このようにゴシックと分かったとき条件反射的に拒否反応を起こしてしまうわけですが、実際観てみるとなかなかいい作品だったなと思うこともあるわけです…。本作の場合はゴシックスリラーに抱く印象通り陰気で救いのない話ではあるのですが、観たあとの感想はそこまで悪くなかったかな…と。横暴な父を持つリジ―という女性と、その家でメイドとして働くことになったブリジットの交流、そして恋愛模様が描かれています。他者から抑圧され不満を抱く者同士が通じ合い寄り添うようにして暮らす姿はグッとくるものがあります。リジーの父やその弟の粗暴で威圧的な感じのキャラもものすごくいや~な感じで、彼らが登場するシーンは毎回緊張感があります。
結局は離ればなれになるリジーとブリジットですが、離ればなれになる展開がどうも唐突な感じがあるのでそこに至るまでをもう少し詳しく描いてほしかったところです。おそらく殺人シーンを掴みとして先に見せる構成のせいで、そのあたりの展開を省略する必要があったということかもしれませんが…。
総評
救いのないどんよりとしたトーンで、観ていて気持ちが落ち込んでくること必至!この気分が落ち込む感じは個人的に嫌いではありません。というわけで評価は6/10としました。
ストーリー紹介
ある名家で働くことになったブリジット
1892年。リジーは父(アンドリュー)、継母(アビー)、姉(エマ)と一緒に暮らしていました。そこへメイドのブリジットが住み込みで働くためやってきました。
そんなある日、アンドリューが彼の遺産を実の娘たち(リジー、エマ)にではなくアビーに譲ろうとしていることが判明。リジーは父への怒りを募らせていきます。一方、ブリジットはアンドリューから肉体関係を求められ、仕事のためにと我慢しそれを受け入れます。
リジーとブリジットは次第に交流を深めやがて恋仲になりました。それを知ったアンドリューは、ブリジットを解雇するとリジーに告げました。リジーはブリジットと共にアンドリューとアビーの殺害を計画。リジーがアビーを、ブリジットがアンドリューをそれぞれ殺す予定となっていましたが、ブリジットが怖気づき結局リジーが二人とも殺すことに。警察はふたりを殺害した容疑者としてリジーを捕らえます。
ブリジットは拘留中のリジーに会い、「もう連絡をしないで」と言い残し、列車で町を離れました。
その後、リジーには無罪判決が下りました。
おわり
売り上げランキング: 11,891
売り上げランキング: 95,998
コメント
リジーボーデンはバンド名にもなってますが、知る人ぞ知る実在の事件の容疑者です。ちなみにこのストーリーもそのまんま元ネタ通りです。
コメントありがとうございます!
実在の事件だったとは知りませんでした。ちょっと気になったので調べてみます!