「トラップ 仕組まれた陰謀」映画感想ネタバレ(6/10点)ご近所トラブルシーンでイヤな気分になるスリラー映画

今回は「トラップ 仕組まれた陰謀」を鑑賞しました。

息子と郊外に引っ越した母親が正体不明の人物からヒドイ嫌がらせを受ける…というスリラー映画。

ご近所トラブルシーンなどゲッソリとする描写も多くそこそこ楽しめました。

個人的な評価は6/10点です。

作品情報

監督:ベン・マイヤーソン
出演:アンドレア・ボガート、ハンナ・ベアフット、 ジョン・マイケル・カールトン
原題:KILL THY NEIGHBOR
製作年:2018年
製作国:アメリカ
上映時間:90分
映画サイトでの評価:「IMDB」4.5/10点、「フィルマークス」2.6/5点。

ストーリー紹介

ストーリーの流れを知りたい方はこちらをクリックしてください。(ネタバレを含みます)
妊娠中のジュリーが夫マシューと車に乗っていたところ別の車と衝突してしまう。

その事故によりマシューは死亡。ジュリーやおなかにいた赤ちゃんマティは無事だった。

数年後、ジュリーは息子のマティとともに郊外にある一軒家に引っ越すことになる。その家は、マシューの双子の姉アリーの住む家の近くであり、引っ越しを決めたのもアリーに懇願されたからだった。

引っ越し後、家にあるコンポで大音量で音楽が流されていたり、家を勝手にパーティの会場にされていたりと、不穏な出来事が続く。さらに、マティのシッターとして雇っていた女性マリソルが行方不明になってしまう。そのエリアに住む人専門のネット掲示板“ハローネイバー”には、ジュリーがマティの母親としてふさわしくないと思わせたい何者かによる悪意ある写真が投稿されていたりもした。

そんなある日、ジュリーはアリーの家でマリソルのスマートフォンを見つける。

さらに、自宅に隠しカメラが置かれていることでこれまでの嫌がらせなどがアリーのせいだと確信したジュリーはアリーの家に行き彼女に詰め寄る。

アリー犯人が自分であることを認める。アリーはマティを亡くなったマシューとと同一視しており、そんなマティをジュリーから奪おうとしていたのだった。

アリーはガラス片を手に取りジュリーが精神的におかしくなり襲ってきたとみせかけるため自分の体に傷をつける。

そこへ近隣住人の通報で警察がやってきてアリーはジュリーに襲われたと主張する。

ジュリーはアリーの監視カメラを恐竜のぬいぐるみに仕込んでその場に仕掛けていたためその映像が証拠となりアリーが逮捕される。

感想

・ご近所トラブルモノとしての魅力

夫を亡くした女性が息子とともに郊外へ引っ越すがそこで謎の人物から様々な嫌がらせを受け・・・というスリラー映画。

ジュリーは夫のマシューを事故で亡くし、その数年後息子と二人で郊外の一軒家に引っ越す。近くにはマシューの双子の姉アリーが住んでおり、彼女に子守などを手伝ってもらいながら職も見つけその土地になじもうとしていたジュリーだったが、姿のわからない誰かから様々な嫌がらせをいやがらせを受ける。その人物の正体とは…という内容。

一応スリラーと言えど、人を傷つけたり殺したりする場面の表現がマイルドで(テレビ映画だからだと思われます)、犯人もすぐにわかってしまうのでそういう意味では物足りない映画です。

が、ご近所トラブルモノが好きな方はハマるのではないでしょうか。主人公ジュリーは犯人の策略によりちょっとアレなヤバイ奴だと近所の住人達に思われています。行動のすべてを監視しているかのような住人たちが非常にイヤでゲッソリしてしまいました。エリア限定のネット掲示板ハローネイバーなんてものもあり、そこで近所の人々が匿名でジュリーの悪口を書き込んだりなんて描写もあり…見ているだけでおなかが痛くなってきます。犯人によるありとあらゆる嫌がらせと、ご近所さんが向けてくる厳しい視線。この二つの要素が本作の見どころとなっておりまして、陰湿なご近所トラブルモノが好きな方にはハマる一作だと思います。

ところで、もう一つ注目ポイントがあります。これはヘン過ぎて面白いディテールなのですが、ジュリーの家の近所の人たちがことあるごとに家の外で立ち話をしているのが不自然すぎで、毎回吹き出してしまいます。アメリカの事情は知りませんが、あんなふうに家の前で立ち話ってするもんですかね?・・・というしょうもない話でした。

※ここからは重要なネタバレを含みます

ジュリーにいやがらせをしていた犯人は義姉のアリーでした。ジュリーをヤバイ奴に仕立て上げてマティの親権を自分のものにしようとあのような犯行に及んだというわけです。マティに対し自分の子供のように接する姿はなかなか不気味で、とくにベッドで寝ているマティの横で「ママと呼んで」とささやく場面はぞっとする恐怖感がありました。初めて補助輪なしで自転車に乗る、初めてテントで一緒に寝る、初めて乳歯が抜けるなど、マティの初体験を母ジュリーではなく自分と一緒に経験したいという心理もヤバい領域に行ってしまっていてなかなか怖いです。

スリラーとしては描写がヌルいというようなことを書きましたが、マティやマシューに対するゆがんだ愛情を向ける犯人アリーのキャラは良かったですね。

まとめ

そこそこ楽しめるスリラー映画という感じです。

殺人シーンなどの描写がぬるい、犯人がすぐわかってしまうなどの欠点はあるものの、犯人のヒドイ嫌がらせやご近所の厳しい視線などゲッソリする展開もありまぁまぁ楽しめました。

というわけで評価は6/10点としました。

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