「バニシング」映画感想(ネタバレ)ジェラルド・バトラーが素晴らしい

「バニシング」は2018年のイギリス製サスペンス映画。

結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

作品情報

監督:クリストファー・ニーホルム

キャスト
ジェラルド・バトラー
ピーター・ミュラン
コナー・スウィンデルズ

原題:KEEPERS

製作年:2018年

製作国:イギリス

上映時間:108分

感想

観ていてやるせない気持ちになる良作。

スコットランド沖の無人島。3人の灯台守は、これから6週間この島で仕事をすることになっている。だが、漂流者と木箱が流れ着いたことで悲劇が始まる。

※【重要なネタバレなしの感想】とその後【重要なネタバレを含む感想】が続きます。

3人の灯台守が仕事で滞在していた無人島に、ある男と木箱が漂着してくる。それがきっかけとなって次々と殺人が起き始める・・・という内容。

地味な人間ドラマが全面展開される映画かと思いきや、スリラー、サスペンスの要素も盛り込まれていてぐっと引き込まれてしまうものがあります。時代は1900年。その時代の美術や衣装とかもこだわっていて、俳優たちの力もあいまって映画全体の雰囲気はリッチで素晴らしい。

殺しが数珠つなぎ的に連鎖していくさまは、緊張感が途切れずのめり込んでみてしまいました。灯台守のひとり、ドナルドが漂着した男を殺してしまって、さらに、その男の持っていた木箱の中には金塊があって・・・。それを探しに、どう見ても堅気ではない男がふたり島にやってきて、「男と木箱はしらないか」と聞かれて、知らないと嘘をつくが、それがバレて乱闘となり、そのふたりを殺してしまう・・・。そこからさらに内輪もめ的な展開なんかにも発展していき・・・と、どんどん自体は悪化していく。はじめは殺すつもりはなくて、なりゆきでそうなってしまったというのがなかなか切ないあたりですな。


※ここから重要なネタバレを含みます


この映画は、『300 (スリーハンドレッド)』や『エンド・オブ・ホワイトハウス』などアクション映画で活躍するジェラルド・バトラーが出演しているわけですが、彼のおかげでこの映画が何倍にも面白くなっていました。

ジェラルド・バトラー演じるジェームズはあることがきっかけで、精神的に病んでいくわけですが、バトラーの病み演技が素晴らしい。いつか良からぬ事態を起こしそう感がビンビンで見ているこっちがビビってしまうほどです。そして、案の定、仕事仲間のドナルドを殺してしまうという最悪の事態に発展。ドナルドがジェームズに心無い言葉を放ったことが原因でジェームズが激怒し、しばらくドナルドと顔を合わせないようにしていましたが、ある日突然ドナルドのもとに自らやってきたジェームズは「俺が悪かった」と仲直りする意志を示します。しかし、それはドナルドを油断させ殺すための嘘だったのです。ジェームズがドナルドに謝っている段階で、仲直りしたいとかぜってぇ嘘だわと一目見てわかるほどに、殺気を隠しきれていません。このシーンはこの映画の中で一番怖いシーンで緊張感が半端ない。実際に殺す場面は見せないという演出もこの場合ありかと思います。

ドナルドを殺したジェームズと、年長者の灯台守であるトマスは金塊とドナルドの遺体を持ってその島を船で離れることに。船が海を進むなか、ジェームズは自分も死にたいから手伝ってくれとトマスに頼み、海の中で溺死してしまいます。ラストは一人残されたトマスが船で呆然としているというシーンです。冒頭でこの映画は3人の灯台守が行方不明になった実際の未解決事件をもとにしているというテロップが入るため、このラストは、3人共行方がわからなくなったということは、このあとトマスはどうなったんだろうと思いを馳せてしまう、なんともやるせない後味が残るものになっていました。

総評

地味な人間ドラマかと思いきやエンタメとしてちゃんとハラハラできる面白い作品。ジェラルド・バトラーの狂気が素晴らしい映画でもあります。

というわけで評価は9/10としました。

ストーリー紹介

トマスという男性が、灯台守の仕事のため、同じく灯台守のジェームズ、ドナルドとともに無人島にやってきます。

その島で生活を送りながら日々の仕事をこなしていたトマスたちでしたが、ある日、ひとりの男性が海岸に漂着しているのを発見します。

トマスはドナルドに崖を降りその男性を見てくるよう言います。

ドナルドが男性に近づき様子を確認しているとその近くに木箱があることに気付きます。

その木箱を崖の上に引き上げようとしていると男性が突然起き上がり、ドナルドに襲いかかります。ドナルドは、自分の命を守るため男性を殺してしまいます。

木箱を開けるとそこには大量の金塊がありました。

ちょうどそのころ、島に2人の男がやってきます。彼らは漂流した男性と木箱を探していたのです。

トマスたちは、男性の行方や木箱の行方を聞かれますが嘘を教えます。しかし、その嘘がバレ、男たちと争いに発展しますが、なんとか男たちを殺します。

その現場を見ていた人影に気づき、ジェームズが追いかけてその人物を殴り殺してしまいます。暗闇の中で気付きませんでしたが、よく見るとそれはジェームズの知っている少年でした。

そのことにショックを受けたジェームズは精神的に不安定な状態になっていきます。

ある日、ドナルドがジェームズに対し、幼い子供を殺したことについて心無い言葉をかけます。ジェームズはそのことに激怒し、ドナルドを殺してしまいます。

トマスとジェームズは金塊とドナルドの遺体を持ち島から去ることにします。

ボートで海を進んでいる途中で、ジェームズが死にたいからそれを手伝ってくれとトマスに伝えます。

トマスは、ボートから海に降りたジェームズの頭を抑え込み、彼が死ぬのを手伝いました。

おわり

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