「ジェクシー!スマホを変えただけなのに」映画感想(ネタバレ)口が悪すぎる音声アシスタント

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今回は2020年8月14日に公開された「ジェクシー スマホを変えただけなのに」のあらすじ・スタッフ・キャスト・小ネタの紹介や、僕自身の感想を述べていきたいと思います。

結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

スタッフ・作品情報

監督
ジョン・ルーカス
スコット・ムーア

原題:Jexi

製作年:2019年

製作国:アメリカ・カナダ

上映時間:84分

キャスト

フィル:アダム・ディバイン(杉田智和)

ケイト:アレクサンドラ・シップ(竹達彩奈)

カイ:マイケル・ペーニャ(関智一)

ジェクシー(声):ローズ・バーン(花澤香菜)

クレイグ:ロン・ファンチズ

エレイン:シャーリン・イー

※カッコ内は吹き替え声優名

主人公のフィルを演じたのは「ピッチ・パーフェクト」「マイ・インターン」に出演しているアダム・ディバイン。ケイト役には「デッドプール2」「X-MEN: ダーク・フェニックス」のアレクサンドラ・シップ。個人的には「トラジティ・ガールズ」のアレクサンドラ・シップが最高。フィルの上司・カイは「アントマン」シリーズや「エンド・オブ・ウォッチ」のマイケル・ペーニャ。エンド・オブ・ウォッチはめちゃくちゃおすすめです。ジェクシーの声を演じたのは「インシディアス」シリーズなどのローズ・バーン。

※トラジディ・ガールズは現在アマゾンプライムビデオの無料見放題で観ることもできます。

日本吹替版も豪華な声優たちが担当しています。ジェクシーの声は花澤香菜・・・。吹き替えは未見ですが、あのジェクシーをどう演じているのかが気になります。

小ネタ

興行収入は?

現時点で19ヵ国で公開され、興行収入は$9,341,824(およそ10億円)と、あまり稼げていない様子ですね。。予算は推測で5億3千万円と出ていますので、比較的低予算映画ではありますが。

既視感あるタイトル

本作の副題「スマホを変えただけなのに」は2018年に公開されヒットした日本映画「スマホを落としただけなのに」をもじったものになっています。

※「スマホを落としただけなのに」は現在アマゾンプライムの無料見放題で観ることもできます。

海外での評価

海外の映画サイト「IMDB」での評価は6.1点(16461件の評価)。このサイトの基準でいうと、別に悪すぎることもないが良くもないという評価になっているのかなという印象ですね。

ストーリー紹介

主人公のフィルは、スマートフォンを片時も話すことのないスマホ依存症の男性です。彼は、現在、ウェブサイトを運営する会社で働いています。そのウェブサイト「チャッターボックス」は「可愛い動物トップ10」といった感じで、あるトピックをリスト形式で紹介する記事を主なコンテンツとするサイト。フィルの仕事は、アクセスを集められそうなリストを考えることでした。

フィルは、仕事の同僚に遊びに行こうと誘われたりもしますが、家にいるのが好きなため用事があると嘘をついて断っています。

ある日、フィルが歩きスマホをしながら街を歩いていると、地元にある自転車屋の経営者の女性(ケイト)とぶつかってしまいます。フィルは、ぶつかったケイトよりも、落としてしまった自分のスマホが壊れていないか心配な様子。やっとケイトに気づき、怪我はなかったかの確認から、しばらく自転車屋の前で世間話をしていました。そのうち、フィルは後ろから来た自転車の男性とぶつかり、持っていたスマホを落とし、今度こそ破損させてしまいます。

フィルはすぐさまスマホショップに向かい、新しいスマホをゲット。家に帰って新しいスマホを立ち上げます。そのスマホにはジェクシーという音声アシスタントAIが搭載されており、その音声に従いセットアップを進めていきます。ジェクシーは、Siriといった他の音声アシスタントとは違い、言葉遣いが悪く、フィルが望んでいないことも勝手にやるという、少々クセの強い音声アシスタントでした。

ジェクシーは、フィルのふりをして、昇進させてほしいという内容のメールを勝手に上司に送ったり、同僚の誘いを断るフィルに対し誘いを受けるように仕向けたり、とフィルの人生を良いものにしようと行動を起こし始めます。

フィルがコーヒーショップでたまたまケイトと居合わせたときも、声をかけるをためらっているフィルを見て、声をかけるよう説得します。フィルは勇気を出してケイトに話しかけて、電話番号をゲットすることに成功します。

例の同僚たちとも映画の趣味が一緒で意気投合し、一気に親友のような関係になります。ケイトともデートをし、いい感じになり、ふたりは付き合うことになります。ジェクシーのおかげで、フィルの人生はいい方向に変わっていきます。


ここから重要なネタバレあり


しかし、ある時点からジェクシーのフィルに対する気持ちが変化がします。きっかけはフィルがケイトとデートに出かけた日。夜には帰ってくるからとジェクシーに言い残し、ジェクシーがインストールされたスマホを家に置いてケイトと出かけます。約束の時間を過ぎ、朝帰りとなったフィルにジェクシーは嫉妬し、怒り狂います。ジェクシーはフィルを愛するようになってしまったのでした。

ここから、フィルはジェクシーからさまざまな嫌がらせを受けるように。

恥ずかしい自撮り写真を職場のみんなに送りつけられ、その結果、フィルは会社をクビになってしまいます。もっと悪質なのは、ケイトとその元婚約者を再開させ、フィルとケイトの関係を終わらせようとしていたことです。ジェクシーの思惑通り、フィルはケイトが元婚約者と仲良くしているのを見て、ケイトに対し関係を終わらせようと告げます。

その後、ケイトとの楽しい日々を思い出したフィルはケイトと元婚約者がいる場所に行き、ケイトに対し関係を修復したいと話し、改めて恋人の関係となりました。

ここからは後日談。

その後、フィルは、念願かなってのジャーナリストとしての道を歩み始めていました。しばらく、ジェクシーとは会話をしていませんでしたが、久しぶりにフィルのもとに現れます。ジェクシーは一連の暴走行為を反省し、フィルに対して謝ります。フィルと仲直りをしたジェクシーは、別の人間のアシスタントとして生きていく事となり、フィルに最後のあいさつをして去っていきます。

ジェクシーの新たなパートナーを見つけその人物の生活をサポートすることになります。その人物とはフィルの元上司(カイ)でした。

ここでエンディング。

感想

スマホ依存症で恋人も友達もいない男性が、ちょっと変わったスマホの音声アシスタントと出会い、軽い騒動が起きたりしながらも、自分の殻を破り世の中と向き合うことで人生を良い方向に変えていく。最近よくある「暴走する人工知能」をテーマにして、コメディ俳優として名をはせるアダム・ディバインを主人公に据え、適度に笑えて、適度に感動するロマンスコメディドタバタ劇となっています。

笑えたシーン

やはりコメディ映画として一番気になるのはこの映画は笑えるのかという点ではないでしょうか。結論を言うと全体的に笑える場面が多く散りばめられており、コメディ映画として満足な出来でした。自分が笑ったシーンをいくつか紹介します。

・ジェクシーに乳首同士の位置が近いと言われる

・アダム・ディバインの顔芸が最高。スマホに依存している奴らはクソだとさんざんスマホショップの店員にこき下ろされ、最後にそれでもスマホを買うか?と聞かれて、フィルが「買います」という時の何とも言えない表情。あと、ケイトを偶然コーヒーショップで見かけ、今はじめて気づきました風に話しかけるときの顔。

・ケイトのことを気になっている様子のフィルを見たジェクシーが勝手にケイトに電話をかける場面。仕方なくケイトと会話することになったフィルですが、電話番号を聞いていない女性に電話をかける気持ち悪いとケイトに言われ、フィルはケイトのことをネットで調べていたら間違えて電話がかかってしまったと言い訳をします。ケイトに「それってもっと気持ち悪い」と言われてしまう笑。フィルがどんどん、ドツボにはまっていく様子が面白い。

・フィルの上司(カイ)が出てくるシーンは全部好きです。破天荒なIT経営者キャラ。ジェクシ―にパワポがクソだとなじられる会議シーン。フィルのアソコの写真から目を離さないシーンも良い。

あげればキリがありませんが大小問わず笑えるシーンは多いという印象で、コメディとしての面白さがどうなのか気になった人は安心してもいいと思います。

キャストの魅力

フィルを演じたアダム・ディバインのコメディ俳優としての魅力が光る作品です。彼がキックボールをしたり、自転車に乗ったり、ライブを楽しんだり、有名ミュージシャンと一緒にハイになったりするシーンはこちらまで楽しくなってきます。これらのシーンて言ってしまえばストーリーが前に進んでいない場面なので退屈になりがちですが、アダム・ディバインが画面に登場するだけで面白いので不思議と高揚感がありました。

自分の人生と重なる部分もある

自分はフィルほどスマホに執着しているわけではありませんが、交友関係もあまりなく、予定があるからと嘘をついて遊びの誘いを断る経験が何度もあるので自分の物語だと感じることができました。自分ももっとアクティブに生きていこうと素直に思えたという点でこの映画を観た意味があったと思います。ただ、コロナウィルスが猛威を振るう2020年現在、密を避けるフィルのような生き方が推奨されていたりもするので少々モヤモヤした気持ちが残るわけですが・・・。

ジェクシーがフィルを好きになったのはなぜか

ジェクシーはそれまでそんな素振りを見せなかったのにあるポイントから急にフィルを好きになり、嫉妬し、嫌がらせをするようになります。これは、フィルにそれだけ魅力がでてきたという成長の証でしょう。

ストーリーの展開が都合良すぎ?

ジェクシーと出会って以降、映画の趣味が完全に合う(ピンポイントである作品が好き)友だちがふたりもできて、知り合った女性とも簡単に付き合うことができた。個人的な印象として、この映画は挫折や苦悩があまり描かれておらず、主人公にとってちょっとストーリーの展開が都合良すぎるんじゃないかと思っていました。ただ、しばらく考えて気づきました。この映画は別にそういうことを描きたいんじゃないんだと。自分の殻に閉じこもっていた人間が自分の人生をいい方向に変えていくことの大変さを描きたいのではない。むしろ、自分の人生を変える機会なんてものは、もとからそこにあってそのことに自分で気づき行動していくことが重要であると。友だちに誘われたら用事があるとウソをつくのではなく誘いを受けてみる。一度話をして気になっていた人を見かけたら気づかないふりをするのではなく話しかけてみる。そうすれば、自分の人生は良い方向に変わっていくかもしれない。スマホばかり見ているのではなくもっと周りに目を向けてみよう、というのがこの映画の伝えたいことではないでしょうか。簡単に事が進むように見えたのも、フィルが別に難しいことに挑戦しているのではないからだと思います。この映画が伝える、ある意味軽いメッセージは敷居を思い切り下げてくれて、自分も行動してみようという気にさせてくれました。

どうしても書かずにはいられないシーン

この映画をレビューする上で外せないのはジェクシーという存在。そのジェクシーがフィルを好きになって充電器を抜き差しすることで擬似的な行為に及ぶシーンは形容しがたい気分に襲われました。なんなんだ、この気持ちは…。まぁこのシーンは予告とかでも観られるので気になる人は軽い気持ちで観てみたら良いかも・・・?

総評

ひたすらジョークを放り込みながらも、打率も割と高い、全編笑えるコメディ映画。下品なネタも多いが、主人公がキックボールをしたり、自転車で疾走する場面など爽やかさを感じさせてくれたりもする。最初は反発し合うがやがて絆が芽生えていき、最終的には主人公は成長し別れを迎えるという異種バディものの典型パターンで最後まで行くのかと思ったら、AIが人間を好きになるという正直なんとも言えない気持ちになる予想を裏切られる展開もあり、ストーリー的にも満足度は高い。自分の人生にもいい影響もあり観てよかったと思えた作品。

ということで、評価は8/10とします。

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