「フロッグ」映画感想ネタバレ(8/10点)ギミック重視系スリラー映画

今回は「フロッグ」を鑑賞しました。

少年の失踪事件を担当することになった刑事の家で不可解な出来事が起こり始めるというスリラー映画。

どこに進むかわからないストーリーが面白い作品でした。

個人的な評価は8/10点です。

作品情報

監督:アダム・ランドール
出演:ヘレン・ハント、ジョン・テニー、ジュダ・ルイス、オーウェン・ティーグ
原題:I SEE YOU
製作年:2019年
製作国:アメリカ
リリース:2021-06-02
上映時間:98分
映画サイトでの評価:「IMDB」6.8/10点、「フィルマークス」3.7/5点。

ストーリー紹介

ストーリーの流れを知りたい方はこちらをクリックしてください。(ネタバレを含みます)
刑事のグレッグはある町で起こった少年2人の失踪事件の捜査を担当することになる。一方の少年が失踪した現場には緑のナイフが落ちており、15年前に起きた少年失踪事件と類似していた。しかし、そちらの犯人はすでに逮捕、収監されており模倣犯の線で捜査が進められる。

そんななか、グレッグが妻ジャッキー、息子コナーと暮らす家で、モノがなくなる、レコードがひとりでに流れ出すなど不可解な出来事が起き始める。

またある日、グレッグの息子コナーが自宅の浴槽で縛られた状態で発見され、ジャッキーが車でコナーを病院に連れていくことになる。

グレッグは家にいると思われる犯人を捜し始める。やがて、マスクをかぶった何者かがグレッグに襲い掛かってくる。

そのマスクの人物はアレックという少年だった。彼は、家に勝手に忍び込んで家主に見つからないように数日間滞在する“フロッギング”という行為をミンディという少女とともに行っていて、そのときはグレッグの家に滞在していた。

時間は過去に戻り。アレックはグレッグたち家族を怪奇現象でビビらせようとあれこれと家で細工を行っていく。そんななかアレックがコナーを縛っていたところをミンディに見られ、アレックに突き飛ばされたミンディは意識を失ってしまう。アレックはミンディをガレージにあったグレッグの車の荷台に隠す。

しかし、運悪くグレッグがその車に乗って出かけて行ってしまう。到着したのは森の中。そこには行方不明になった少年たちがいた。グレッグこそが今起こっている、また15年前の少年失踪事件の犯人であった。

グレッグはミンディを自宅に連れ帰り銃で殺してしまう。アレックは、グレッグに銃を向け「お前を知っている」と言ったあと射殺。アレックは過去にグレッグに誘拐されたうちの一人であった。グレッグの家に駆けつけてきた刑事によってアレックは銃で撃たれてしまい、救急車で運ばれる。

グレッグが誘拐した二人の少年は保護される。

感想

・時系列ずらしが面白いスリラー

※途中で大きな仕掛けがある映画なので先に本編を鑑賞することをおすすめします。

少年の失踪事件を追っていた刑事の家で不可解な出来事が起き始めるが、その真相とは・・・というスリラー映画。

主人公グレッグ宅で起きた不可解な出来事の謎が、時間を過去に戻し別の人物の視点で再び語りなおされるというギミックが印象的な映画になっています。

不可解な出来事もオカルトめいたものから、生身の凶悪犯の仕業っぽいもの、はたまたその家の息子(コナー)によるものなのかと、いろんな可能性が考えられるようなっていてこの映画はどこに進んでいくんだろう?というワクワク感がたまりません!しかも、この不可解な出来事と少年の失踪事件とはどう繋がってくるんだという点も気になって仕方がないです。

不穏な音楽も恐怖感を駆り立ててきて、椅子を引きずるような?甲高いイビキのような?あの音がトラウマになりそうです。

ひととおり積み上げられた謎が、時系列をさかのぼって別の人物の視点を通して明らかになっていきます。別の人物とは、アレック、そしてミンディという二人の若者です。彼らは、グレッグ宅に勝手に侵入し空き部屋で生活を送ることに。主にアレックがグレッグ宅で不可解な出来事を起こした張本人で、あの時のあれは〇〇という理由でアレックがやっていましたという種明かしがされていきます。この辺りはギミックとしての面白さが十分に味わえます。

アレックの過激な行動が、「暇とエネルギーを持て余した若者の暴走」にもみえるバランスで描写されているのがうまいですね。彼の真意、真の目的がつかめないため話がどう転がっていくかが全くわからないという。

後半はさらに驚きの展開が続き、少年の失踪事件へとうまくつながっていきエンディングへ。最後の最後まで飽きさせない作りで、なかなか楽しめました。

強いて言うなら、不可解な出来事がアレックの仕業だったと明らかにされていく展開が長くダレてくるところが欠点ですかね。

まとめ

凝った構成が魅力のなかなか楽しめたスリラー映画という感じ。

二回目見るとさらに面白くなるタイプの映画だと思います。

興味がある方は見てみてください。

というわけで評価は8/10点としました。

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