「ズーム/見えない参加者」映画感想ネタバレ(9/10点)ズームで交霊会やってふざけてたら悪霊がやってきた

今回は「ズーム/見えない参加者」を鑑賞しました。

コロナ禍の中、ズームでオンライン交霊会を行った人々が悪霊に襲われる…というホラー映画。

1時間弱(おまけ映像除く)の上映時間の中に怖いシーンが満載で、満足度高めの1作です。ズームの画面だけで映像が構成されたつくりも面白いです。

個人的な評価は9/10点です。

作品情報

監督:ロブ・サヴェッジ
出演:ヘイリー・ビショップ、ジェマ・ムーア、エマ・ルイーズ・ウェッブ、キャロライン・ウォード、ラディーナ・ドランドヴァ、エドワード・リナード
原題:HOST
製作年:2020年
製作国:イギリス
リリース:2021-04-28
上映時間:68分
映画サイトでの評価:「IMDB」6.5/10点、「フィルマークス」3.2/5点。

ストーリー紹介

ストーリーの流れを知りたい方はこちらをクリックしてください。(ネタバレを含みます)
コロナウイルスの感染拡大を防ぐためのロックダウンが行われる中、ヘイリーやその友人たちは通話ソフト「ズーム」を使ったオンライン交霊会を開くことに。

それぞれが自宅からズームに集い、各々がコンタクトを取りたい霊とつながろうと試みる。

そんななか、参加者の一人ジェマがある男性の霊とつながることに成功するがそれはジェマがみんなを怖がらせようとする嘘だった。

そのことが悪霊を招いてしまいズームの参加者が次々と犠牲になっていく。

こうして生き残ているのはヘイリーとジェマのふたりとなってしまう。

ジェマはヘイリーを助けようと彼女の家に行くが、そこでふたりとも悪霊に襲われてしまう。

感想

・コロナ禍ネタを取り入れたホラー映画

コロナ禍によるロックダウンで外にも出られないし暇だからとズームで交霊会を始めた仲良しグループが悪霊に襲われてしまう・・・というオカルトホラー映画です。

PC画面に表示されたズームの映像だけで構成されている点が特徴となっています。この「PC上の映像だけでお話が進行していく」点は最近だと同じくホラー映画の「アンフレンデッド」とかを思い出します。ただ、「アンフレンデッド」ではいろんなウェブサービスが登場して画面上の情報量が異常レベルなのに対し、本作は画面に登場するのはズームのみとなっていて見やすくなっています。(アンフレンデッドはあの情報量の多さがイイのですが)

話を戻しまして。交霊会の最中に参加者のひとりが悪ふざけを行った結果、悪霊を招いてしまって参加者が次々とその悪霊に襲われていきます。悪霊の見せ方や襲い方、あるいは人間の死にざまなどが結構バリエーション豊富でかなり満足感がありました。悪霊の見せ方でいうと、なにもないところに気持ちの悪い仮面が浮かんでいるという間接的な表現なんかよかったですね。スマホのカメラアプリなんかでよくある人間の顔を自動で加工してくれるアレですが、こういう最新テクノロジーを使った恐怖描写を見るのはやはり楽しいです。あと、参加者の一人が屋根裏をカメラで写すとそこに一瞬だけ悪霊の体の一部が映っているとかもぞっとしてしまいました。人間の死にざまでいうと、ある参加者を映すカメラの映像がループしていてその参加者の顔が机に打ち付けられる映像がそのループ映像の合間にちらっと映るシーンも怖いです。

参加者が死んでいく場面で思ったことですが…。ホラー映画って登場人物が多くなるほど「どうでもいいキャラ」が出てしまい、そのキャラがやられる場面は退屈なことが多いですが、本作のキャラには全員に実在感があり(キャラ同士の会話が自然なのがポイント)、そんな彼女たちが霊に襲われる場面にちゃんとハラハラできるため、緊張感が途切れません。

・自分もズームに参加している気分になる

基本はどのキャラも据え置かれたカメラ(PCやスマホのカメラ)に自分の姿を映してほかのキャラと会話するという画が大半を占める本作ですが、何人かのキャラが据え置かれたPCなりスマホなりを手に取り別の場所に移動するというシーンがあります。このあたりのシーンはテイストが変わっていわゆるPOVホラーっぽくなっています。このPOVホラー風味の場面は観客である自分も映画内のズームの参加者になったかのように錯覚してしまいました。どういうことかというと、カメラを持って動き回るキャラを他のキャラはただただ見守ることしかできずにいるわけですが、これってこの映画を見ている観客と同じ状況です。それに気づいた瞬間、自分がそのズームに参加している錯覚に陥ってしまいました。さらに「ということは、悪霊が自分のところにも来るかも…」という考えも浮かびヒドイ恐怖感に襲われました。この感覚はぜひ実際に本作を見て体感していただきたいところです。

このようにPOVホラーテイストを取り入れたことのメリットは大きいですが、逆に明らかな欠点もあります。それはPOVホラー特有の「なんで危機的状況でカメラ持ってるの問題」ですね。POVホラー要素を入れてくれたのは良かったけどこの欠点は観客が気にならないようにカバーしてほしかったところです。「トイレにまでPCを持ってきたのは一人になりたくないから」とかセルフ突っ込みな(?)動機付けを入れこんであったりもしましたが、ほかの場面はやはりどうしてもカメラを持っていることの必然性が感じられず少し萎えてしまいます。見えない悪霊を捕捉するためにカメラを使うというシーンが少しだけあったのでその路線でうまいこと気にならないようにしてほしかったところですね。

・ユーモアの入れ方がイイ

基本はシリアスなホラー映画でありながら、ところどころでユーモアを感じさせる描写もあり、それが小気味いいリズムを生んでいて見ているときのテンションが高いまま維持されるというのも本作の良いところです。たとえば、霊現象が起きたかと思ったら宅配便だった!とか霊とコンタクトとれたと思ったらただの嘘だった!とか。こういう「外し」の演出ってホラー映画ではお決まりですがそれを本作は丁寧に積み重ねて観客のワクワク感がどんどん高まるようにしてくれているんですね。ちなみにユーモアでいうと終盤の「肘タッチ」が一番のお気に入りですね。まじめなシーンにも見えるけどはたから見るとおかしくもあるという絶妙なバランスの面白いシーンになっていました。

まとめ

上映時間1時間弱で多種多様な恐怖描写が楽しめる、なかなかおすすめなホラー映画です。全編がズームの画面上で進行していく点もユニークでこの手の映画を見たことがない方は新鮮に楽しめるのではないかと思います。この映画が気に入った方には「アンフレンデッド」など類似する映画もおすすめです。POVホラーテイストが取り入れられている点は上記の通りメリットも大きいですが、デメリットもありその点が個人的には評価を下げたポイントです。

というわけで評価は9/10点としました。

コメント