「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」映画感想(ネタバレ/解説)何度も観返すのが楽しいホラー映画

どうもジャケ借りくんです!
今回レビューするのは「ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談」。今までの詳細なあらすじを書くスタイルが若干変わりました。
ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(字幕版)
ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(字幕版)

ネタバレを含むのでご注意ください。

作品情報

監督
ジェレミー・ダイソン
アンディ・ナイマン

キャスト
マーティン・フリーマン
アンディ・ナイマン
ポール・ホワイトハウス
アレックス・ロウザー

原題:Ghost Stories

製作年:2017年

製作国:イギリス

配給:トランスフォーマー

上映時間:98分

参考サイト映画.com

あらすじ

心理学者のフィリップ・グッドマン教授は、イギリス各地でニセ超能力者やニセ霊能者の嘘を暴いてきた。ある時グッドマンは、長らく行方不明になっていた憧れのベテラン学者・キャメロン博士から「自分ではどうしてもトリックが見破れない」という3つの超常現象を調査するよう依頼を受ける。初老の夜間警備員、家族関係に問題を抱える青年、妻が出産を控えた地方の名士…。3人の超常現象体験者に話を聞くため、グッドマンは旅に出る。しかし、そこで彼を待っていたのは、信じがたい怪奇現象の数々と想像を絶する恐怖だった…。(Amazon)

ストーリー紹介

登場人物

グッドマン教授:エセ霊能者の嘘を暴くという趣旨のテレビ番組を制作している男性。

キャメロン博士:超常現象否定派の人物。グッドマンは子供のころキャメロンの霊現象を暴く番組を見て以来、憧れの人物になった。

エセ霊能者の嘘を暴くグッドマン教授

グッドマン教授はエセ霊能者の嘘を暴くという趣旨の番組を制作していました。ある日、彼のもとにキャメロン博士から連絡が入ります。キャメロンはグッドマンが今の仕事に就くきっかけを作った人でした。憧れの人物からの突然の連絡に戸惑いながらもキャメロン博士のもとへと向かいます。

キャメロンから超常現象の調査を依頼される

グッドマンは超常現象を体験した3人への聞き取り調査をキャメロンから依頼されました。超常現象否定派の心理学者だったキャメロンですが、自分でも説明ができない超常現象がありそれを調査し否定してほしいというのです。

超常現象を体験した3人の人物を調査する

グッドマンは、超常現象を体験したとされる3人の人物に会い聞き取り調査を行います。

ケース1:トニー・マシューズ
トニー・マシューズはある施設の夜間警備員をやっている人物です。ある日、いつも通り勤務していましたが、停電が何度も起こり見回りに出ました。そこで、少女の霊に抱き着かれるという体験をしました。

ケース2:サイモン・リフキンド
サイモン・リフキンドは大学受験に失敗するもそのことを家族に話すことをできずにいました。両親は自分のことにあまり関心がないとサイモンは話しており、家族関係がうまくいっていないようです。サイモンはある日の夜、車を運転中に妙な姿の獣や木でできた怪物に襲われてしまいます。

ケース3:マイク・プリドル
マイク・プリドルは自宅でポルターガイスト現象に遭遇したり、出産の際に亡くなってしまった妻の霊をみたりします。グッドマンがマイクから話を聞いていると、突然マイクは銃で自殺してしまいます。

再びキャメロン博士のもとへ

グッドマンはマイクから超常現象体験について話を聞いていましたが、マイクは持っていた銃で突然自殺してしまいます。グッドマンは気が動転しながらもキャメロン博士のもとへと向かいました。そして調査対象の3人の身に起こった超常現象はでっち上げで目に見えるものこそすべて、といったことをキャメロン博士に向かって言います。するとキャメロン博士はおもむろに自分の顔の皮を剥いでいきます。それは特殊メイクで姿を現したのは死んだはずのマイク・プリドルでした。そして、マイクは超現実的なやり方でグッドマンをある場所に連れていきます。

マイクに連れていかれた先は・・・

マイクに連れていかれた先はグッドマンにとって忌まわしき思い出が残る場所です。そこには子ども時代のいじめっ子の知人がふたりいました。いつのまにかグッドマンの姿も当時の姿に若返っています。グッドマンはしばらくいじめを受けますが、そこへさらにキャラハンという別の知人がやってきました。いじめっ子は数字を数えるのが苦手なキャラハンに水路に入らせ壁に書かれた10個の数字のうち10個目を覚えて戻って来いといいます。しかし、実際には数字は9つしかなくいくら奥に進もうと10個目は見つかりません。次第に狭くなっていく水路で発作をおこしたキャラハンは死亡してしまいます。いじめっ子はその場から走って逃げていきました。グッドマンも怖くなりその場を後にします。

キャラハンが目の前に現れる

大人の姿に戻ったグッドマンの目の前に現れたのは不気味な姿をしたキャラハンでした。キャラハンがグッドマンの服を脱がせるといつの間にか病院の患者用の服を着ていました。グッドマンはキャラハンに導かれたどり着いたのは病院のベッドでした。

昏睡状態のグッドマン

グッドマンは自殺未遂で昏睡状態に陥り病院で治療を受けていました。今まで見ていたのはすべて彼の夢だったのです。意識がかすかに残るグッドマンは見たもの、聞いた音などを頭の中で組み換えストーリーを創りあげていたのでした。トニー、サイモン、マイクは病院で働いている医者や清掃員です。清掃員のトニーはグッドマンの目線の先に鏡を置き窓の外が見えるようにしてあげました。窓に一羽のカラスがぶつかりました。(おわり)

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解説

閉じ込め症候群とは?

閉じ込め症候群とは意識はあり、まわりで起きていることは認識できるものの四肢がマヒし体を動かすことができない状態を言います。グッドマンは車内で自絞死を図りますが失敗し、閉じ込め症候群になってしまったのでした。

すべてはグッドマンの見ていた夢だった

グッドマンが超常現象を経験した3人にその当時の話を聞いていくというストーリーですが、ラストでこのストーリーが実は昏睡状態のグッドマンが見た夢であることが明かされます。自殺に失敗し“閉じ込め症候群”になって病院のベッドに寝ているグッドマンですが、そこにいる人物、耳に入ってきた音、そしてグッドマンのもともと持っていた記憶が混ざりあい夢を創りあげていたのです。このタイプの映画は劇中にちりばめられた情報を2度3度と観返しあれこれ見つけていく楽しさがありますね。ということで1度見ただけでは気づきにくいディティールなどを解説していきます。

3人の超常現象体験者

夢の中でグッドマンが聞き取りする3人の人物(トニー、、サイモン、マイク)ですが、トニーは病院の清掃員、サイモンとマイクは医師(サイモンは研修医?)です。

グッドマンの抱える悲しい過去

ある日、少年だったグッドマンは2人のいじめっ子からひどい仕打ちを受けていました。そこへキャラハンという少年がやってきます。彼は数字を数えるのが苦手でした。いじめっ子はキャラハンを水路に入らせ、そこに書かれた10個の数字のうち10番目を覚えて戻って来れば仲間に入れてやると言います。しかし、実際には数字は9個目までしかありません。いじめっ子はキャラハンをからかっておもしろがっているだけでした。壁に書かれた文字を1つずつ読み上げながら奥へと進むキャラハンでしたが、途中でぜんそくの発作をおこし倒れてしまいます。いじめっ子はその場を走って逃げます。グッドマンも怖気づき、キャラハンをその場に残したまま立ち去ってしまいます。キャラハンはその後死亡しました。

ちりばめられた数字

キャラハンが入った水路に書かれた数字はグッドマンの夢にさりげなく登場しています。キャラハンが水路に入ったシーンで9つすべての数字が判明したわけではありませんが、劇中にちりばめられた数字を集めるとおそらくこの9つだろうということがわかりました。それが「6 79 19 20 48 92 1 32 11」です。ただし、順番まではわかりませんでした。それではこれらの数字が登場するシーンを具体的にご紹介します。

・アミューズメント施設のシャッターに92,20,1,48,32(9分37秒ごろ)
・キャラハン博士のトレーラーハウスの扉に79(10分58秒ごろ)
・グッドマンがトニーと会ったバーの掲示板に6,79,11(16分39秒ごろ)
・グッドマンがトニーと会ったバーの名前が「10TH NUMBER(10番目の数字)」(16分21分ごろ)
・トニーの職場(回想シーン)に92(30分40秒ごろと34分2秒ごろ)、79(33分56秒ごろ)、11(34分2秒ごろ)
・サイモンの家の扉に20(30分45秒ごろ)
・マイクが開けた銃の保管小屋の扉にいくつか数字がありますが読み取れません(58分44秒ごろ)

3時45分という時間

グッドマンが自殺を図ったのが午前3時45分でこの時刻が何度も夢に登場します。
・トニーが幽霊に出くわしたのが午前3時45分ごろで、彼の時計が3時45分ごろを指している(22分58秒)
・サイモンの家の時計が3時45分を指している(40分50秒ごろ)
・サイモンのスマートフォンの時計が3時45分を指している(51分31秒ごろ)
・グッドマンの腕時計が3時45分を指している(57分23秒)
・マイクの家の時計が3時45分を指している(59分12秒)

水路の絵や写真

水路の絵や写真が登場している箇所もあります。
・グッドマンがトニーと会ったバー「10TH NUMBER」の看板が水路の絵になっている。(16時21分ごろ)
・サイモンの家にグッドマンやいじめっ子、キャラハンが写った写真がある(41分25秒ごろ)

夢に登場する会話や音声

病室でのマイクやサイモンたちの会話やラジオの音声が夢に影響を与えています。
・夢でトニーがラジオを聞いている(24分25秒ごろ)⇒清掃中のトニーがラジオを聞いている。
・夢でマイクが突然銃で自殺する(1時間9分37秒ごろ)⇒「自絞死ではなく、銃で自殺すればいいのに」とマイクがサイモンに言っていた。
・夢で修理サービスのオペレーターにサイモンが名前を間違えられる(50分36秒)⇒マイクがサイモンの名前を間違える。

その他の細部

・夢でスーパーの袋がグッドマンの足元へひっつく(16分4秒ごろ)⇒キャラハンの持っていたスーパーの袋と同じ。
・女の子の霊がトニーの口に手を入れる(35分13秒)⇒グッドマンが病院で口につけている管のこと。
・黄色い服の女の子の霊(35分3秒ごろ)やマイクの家にある黄色い服の人形(1時間1分9秒ごろ)が登場する⇒病室に黄色い服の女の子の人形が置いてある。
・サイモンが車で走る場所が森の中の道(47分30秒)⇒病室の壁に森の中の道を写した写真がある。
グッドマンは車の中で苦しそうな顔をしてこちらを見る自分の霊のようなものを見る(57分39秒ごろ)⇒これはグッドマンが自殺を図ったときの状況を示している。
・線路上でマイクがグッドマンの目にライトを当てる(1時間23分54秒)⇒病室でマイクがライトを使い瞳孔の確認をする。

感想

細部を観返すのが楽しいホラー映画

本作はざっくりいうと夢オチ系映画です。病室でグッドマンが見たり聞いたりしたこと、そして彼自身の過去の記憶が混ざり合い一つの夢が出来上がっています。「夢パート」にはありとあらゆるキーワードがちりばめられており、何度も観返して発見していくという楽しさがあります。はっきりとは語られないグッドマンの自殺の原因や彼のひととなりを夢から推測していくというのも面白いですね。

純粋なホラー映画としての出来は?

何度も観返すのが楽しい映画と書きました。では純粋に怖いホラーなのかという話ですが、そこそこの怖さといった感じでしょうか。オムニバス的に3人の人物の恐怖体験が描かれていてトニーという男性のパートはなかなか怖くてよかったです。暗闇に登場する黄色い服を着た女の子の造形の不気味さはかなりいい線いってますね。その他はホラー的な怖さは感じませんでした。

超現実的な演出が楽しい

本作は舞台劇を映画化した作品で、終盤以降、舞台劇の演出を引き継いだと思われる箇所があります。この演出が超現実的で「どこに連れていかれるんだろう」というワクワク感がたまりません。具体的に言うとトレーラーハウスの中で話していたかと思うと、突然そのトレーラーハウスの一部が一枚の大きな紙のようになり指でビリビリと裂けて全く別の場面に連れていかれる、さらに、線路だった場所がこれまた大きな紙になり剥ぐと病院のベッドに通じる、といった箇所です。終盤のこのくらくらするような演出が非常に楽しい作品です。余談ですが、グッドマンが服をはぎ取られると病人用服を着ていたという場面も演劇ぽいなぁと感じました。劇でやっているのが目に浮かびます。

総評

何度も観返しディティールを味わうのが楽しい作品です。純粋なホラーとしては物足りませんが、主人公の人生を考えるとゾッとしてしまう部分もあります。

評価は8/10としました。


本作はU-NEXTの31日間無料トライアルに登録することで付与されるポイント(600ポイント)で鑑賞が可能です。(2019年12月20日 23:59まで配信予定)※本ページの情報は2019年1月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXTサイトにてご確認ください。
作品サイト:ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談

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