「ザ・スイッチ」映画感想ネタバレ(8/10点)女子高生と殺人鬼が入れ替わってしまって?!

今回は「ザ・スイッチ」を鑑賞しました。

ごく普通の女子高生があるきっかで殺人鬼と体が入れ替わってしまい、元の体に戻ろうと奮闘するスラッシャーホラーコメディ。

笑えるけどちゃんとビビれる作品で、なかなか良かったです。

個人的な評価は8/10点です。

この記事の中にはネタバレを結末まで書いたストーリー紹介があるので、本作を未見の方は感想まで飛ばすことをおすすめします。

作品情報

監督:クリストファー・ランドン
出演:ヴィンス・ヴォーン、キャスリン・ニュートン、セレスト・オコナー、ミシャ・オシェロヴィッチ、ユリア・シェルトン
原題:FREAKY
製作年:2020年
製作国:アメリカ
リリース:2021-09-03
上映時間:102分

ストーリー紹介

ストーリーの流れを知りたい方はこちらをクリックしてください。(ネタバレを含みます)
女子高生のミリーは部活終わりにひとりで母親の迎えを待っていたところ、連続殺人鬼ブッチャーに襲われる。そこに姉で警察官のシャーリーンが駆けつけてくれたことで命を落とさずに済んだミリー。

しかし、次の日ミリーが目を覚ますと自分がブッチャーと体が入れ替わっていることに気づく。ブッチャーに襲われたとき、血の儀式に用いられたという古代アステカの短剣“ラ・ドーラ”で左肩を刺されたことが原因だった。ミリーが刺されたとき儀式は失敗し、刺したブッチャーと魂が入れ代わってしまったのだった。ミリーがブッチャーと入れ替わったまま24時間立つと永久に元には戻れないという。

ミリーの体に入ったブッチャーはミリーの通う学校に行き、殺人を開始。

ミリーは学校にいた親友のナイラ、ジョシュに自分がミリーであることを説明したうえで、元の体に戻れるよう協力を依頼。

ミリーたちはブッチャーをとらえることに成功。つづいて、警察署から短剣を盗むことになる。しかし、拘束を解いたブッチャーが警察署にやってきて短剣を奪い去ってしまう。

ブッチャーは学生たちが集まるパーティ会場で殺人を続ける。

そこへやってきたミリーたちはブッチャーを発見し、短剣を奪い返す。ミリーはブッチャーを刺して無事自分の体に戻る。

ブッチャーは駆けつけてきた警察官に銃で撃たれ、救急車で病院に運ばれることに。しかし、ブッチャーは救急車から逃げ出し ミリーの住む家に侵入する。

ミリーはブッチャーに襲われるが、母親や姉と協力しブッチャーを殺す。

感想

女子高生のミリーは悪名高き殺人鬼ブッチャーに襲われ呪われた短剣で刺されたことでブッチャーと体が入れ代わってしまう。24時間以内にもとの体に戻らなければ一生殺人鬼の体のまま過ごすことになると知ったミリーは友人とともにブッチャーから体を取り戻すことになる…。

殺人鬼と体が入れ代わってしまった女子高生が自分の体を取り戻そうと奮闘する姿を、恋愛、友情、親子関係を織り込んで描いたスラッシャーホラーコメディです。

体が入れ替わったことで起こる、図体のでかいおじさんが可愛らしい振る舞いをするギャップの笑いと、女子高生の姿をした殺人鬼が淡々と人を殺しまくるという恐怖が同居した、笑えるけど怖い、一粒で二度おいしい作品です。

また、体が入れ替わったふたりに生じるそれぞれのメリット・デメリットの描き方も絶妙で、力の強さと体格の良さを手に入れたミリー側が有利かと思いきや、見た目が殺人鬼ゆえに警察に追われるという不利な面もあり、一方、ブッチャー側は力は弱いけど、ごく一般の女子高生姿のまま人殺しができるといった具合で、そんなふたりが相手の弱みをつきつつ自分の強みを発揮する、目まぐるしく攻守が逆転する闘いは必見だと思いますよ。

ミリーをいじめるくそったれな生徒や教師のくそったれぷりも胸糞悪く最高でして、そんないじめっ子たちをミリーの姿をしたブッチャーがイタタな方法で殺していく姿は痛快で、それでいて殺してるのは実際にはミリーではなくブッチャーであると視点を変えることで罪悪感が湧かないありがたい仕様。

従来のスラッシャー映画における殺人鬼像とはかけ離れた「女子高生殺人鬼」も新鮮で、あの赤いジャケットを着たミリー(ブッチャー)が心の赴くままに殺人を重ねていく姿がまたいいんですな。

ミリーの内面にも深く迫った作品で、内気でいじめられっ子だったミリーがもとの体に戻ろうと奮闘する中で、自分が本来持つ勇気、決断力、突破力に気づき、やがてありのままの自分自身を肯定できるようになる姿は感動的で、さわやかな余韻を感じられる、風通しのいい作品に仕上がっていました。

まとめ

ビビって笑えて少し感動できる、なかなか面白いスラッシャーホラーコメディ映画です。

いかつめ巨漢俳優ヴィンスヴォーンの横に手を振る走りのフォームだけでも見る価値があったと個人的には思っています。

というわけで評価は8/10点としました。

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