「死霊のえじき:Bloodline」映画感想(ネタバレ)ストーカーゾンビ登場!

「死霊のえじき:Bloodline」は2017年のブルガリア製ホラー映画。

結末までのネタバレを含むのでご注意ください。

作品情報

監督:エクトル・エルナンデス・ビセンス

キャスト
ジョナサン・シェック
ソフィー・スケルストン
ジェフ・ガム

原題:DAY OF THE DEAD: BLOODLINE

製作年:2017年

製作国:ブルガリア

上映時間:90分

感想

面白いところもあるけど登場人物の行動が行き当たりばったりで台無しに。

ロッターと呼ばれるゾンビが蔓延する街でロッターの研究をしていた医学生ゾーイは患者のマックスに襲われそうになるが、マックスがゾンビに襲われたため助かる。5年後、ゾンビが増殖する世界で生き残ったゾーイの前に死亡したはずのマックスが現れ…。

※【重要なネタバレなしの感想】とその後【重要なネタバレを含む感想】が続きます。

ゾンビ映画って、はじめは少数だったゾンビが感染拡大によってどんどん増えていく場面を描いたパターンと、ゾンビがいる生活は日常となり、人々は文明崩壊後の世界で細々と暮らしている場面を描いたパターンがありますが、本作の場合は後者ですね。僕はもちろん前者も好きですが、後者がより好物です。それは、人々が少ない物資を何とかやりくりしサバイバル生活を送る姿がワクワクするからです。知恵と工夫で状況を打開していくのが観ていてテンションが上がるんですよね。あとは、対ゾンビというより、同じコミュニティでの人間同士の争いが見えるからですね。あたりにはゾンビが徘徊しているという極限の状況で繰り広げられる人間ドラマは濃厚でめちゃくちゃおもろい。やはりその代表として挙げられるのは人気ゾンビドラマ「ウォーキングデッド」ではないでしょうか。「ポストアポカリプス系ゾンビ映画」のほうが好きなのはこの2点があるからです。

本作も「ポストアポカリプス系ゾンビ映画」で、一応人間同士の争い要素もありますが、その描き方があまりうまくなく観ていて面白くない。「コミュニティの規律は絶対」な指揮官・ミゲルと、危険を冒しゾンビウィルスに対するワクチンを作ろうとする主人公・ゾーイの対立が描かれており、この点こそが面白くなりそうだなと思ってい観ていましたが全然ダメでした。ミゲルとゾーイの争いが彼らのコミュニティの方向性を決めていくというより、一人で突っ走るゾーイに対し、ところどころでミゲルが文句をいうという感じ・・・笑。ミゲルのキャラもっと何とかならなかったんでしょうか。

ゾーイはある特別な体質のゾンビからワクチンを作れると気付き、このゾンビの血液を使って研究を開始。比較のためほかの普通のゾンビからも血液を抜こうと、軍事基地の鉄柵にわらわらと集まるゾンビを一体ずつ中にいれ血液を採取する作戦を実行。しかし、このシーンがあまりにもひどい。一体ずつゾンビを中に入れるはずがゾンビが多すぎて鉄柵を突破され危うく人間が暮らす施設内に入られそうになってしまいます。あまりにも登場人物たちがマヌケすぎですね。もっと、音でゾンビたちを散らすとかの工夫をしたほうがええんちゃう…?別にこのとき人の命がかかっているとか差し迫った事情もないわけだから策を練ってからにしたほうがよかったのではないでしょうか。思い立ったら即実行の結果この有様という…。一応後半のネタバレを避けるため具体的には言いませんががこのあともこういうマヌケな展開が続き、後半になるにつれてどんどん映画が面白くなくなっていきます。

ゾンビウィルスに対する抗体を持った、ゾンビでありながら人間時代の記憶が残り思考能力もあるマックスというキャラはなかなか面白い。マックスは人間だった時からゾーイに対しストーカーまがいの迷惑行為を繰り返しており、ゾンビとなったあともゾーイのことを想い、彼女のいる軍事施設に侵入します。ゾンビになってもなお人間時代に好きだった相手につきまとうキャラ設定は面白いなぁと思いました。このマックス、ゾーイが死んだりゾンビにならないよう、施設内にいたほかのゾンビを殺すという描写もなかなかいい。

総評

ストーカーゾンビ周りのシーンはおもしろいですが、登場キャラのマヌケさが目立つところがあり残念な出来に…。

というわけで評価は6/10としました。

ストーリー紹介

ゾンビウィルスが世界的に拡がり、文明が崩壊した世界。

医学生のゾーイはほかの生存者とともに軍事基地で生活を送りながら、ゾンビウィルスに対抗するワクチン開発に取り組んでいました。

ある日、一体のゾンビがゾーイのいる軍事基地に侵入。そのゾンビ・マックスはゾーイに付きまとうストーカーだった男で、なぜか現在も人間としての意識を保ち続け、再びゾーイに近づくためにこうして基地に侵入したのでした。

マックスを捕らえ血液の調査をした結果、彼はゾンビウィルスに対する抗体を持っており感染者でありながら“半人間”だったのです。

ゾーイはマックスからワクチンを作るため研究を始めます。

そんななか、マックスは拘束具を解き、その場から逃げ出します。

そして、屋外にいたゾンビたちを施設内にいれ、そこにいた人間たちを襲わせ始めます。

マックスはゾーイを襲おうと彼女の後を追います。ゾーイはマックスを返り討ちにしました。

その後、ゾーイの研究によってゾンビウィルスに対するワクチンが完成・・・。

こうして、人々はゾンビを怖がらずにすむ生活を送れるようになりました。

おわり

参考サイト:ゲオ宅配レンタル


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