「デッド・クリフ」は2019年のアメリカ製スリラー映画。
結末までのネタバレを含むのでご注意ください。
作品情報
監督:ロクサーヌ・ベンジャミン
キャスト:
カリーナ・フォンテス
ケイシー・アダムス
エミリー・アルトハウス
ミランダ・ベイリー
マーティン・スパンジャーズ
原題:Body at Brighton Rock
製作年:2019年
製作国:アメリカ
上映時間:87分
感想
サバイバルがメインテーマではなく、予想外の方向に話が進んでいく映画。面白いかといえば…?
ウェンディは山岳州立公園で季節限定で働く落ちこぼれの新人レンジャー。シーズンの終わりに自分がしっかり仕事ができることを周りに証明しようとするが、広大なバックカントリーの奥地で道を完全に見失い、そこで謎の死体を発見する。助けを求めるが無線バッテリーが切れ、さらには人喰い熊の咆哮が聞こえてくる。救命を待つ為に崖を離れることができず、ウェンディは死体と一夜を過ごす最悪の状況に陥る・・・
思いもよらぬ話運びは面白い
※結末までのネタバレを含むのでご注意ください
ジャケットの何となくの印象から、過酷な状況でサバイバルする内容かと思いきやそういう映画ではありませんでした。個人的にみたかったのは、山中で遭難し持ち合わせの食料もごくわずか、知力を尽くした極限のサバイバルだったので思ってたんと違うと少しがっかりしたのも事実。原題(Body at Brighton Rock)を見るとわかりますが、主人公(ウェンディ)と、彼女が山中で出くわした遺体のお話がメインとなっています。ウェンディは遺体のそばで救助隊を待つことになるのですが、不審な男性に出会ったり、遺体が起き上がり襲ってくる幻覚を見たり…。BGMもそうですが、ちょいちょいホラーテイストの演出が入り込んできます。それもラストを見れば納得。ウェンディが出会ったその不審な男性の正体は、遺体の男性が幽霊となって現れた姿だったのです。サバイバル映画を想像していた自分としては思いもよらぬ展開に素直に驚いてしまいました。途中あたりは正直大したことも起きないため退屈する箇所もありましたが、ラストのホラー的オチはなかなか楽しめました。
主人公(ウェンディ)のドジっ子ぶりはこの映画の魅力の一つだと言えるでしょう。森の中を音楽を聴きながら軽快なステップでビラ張りをしていたところ全く見覚えのない場所に迷い込み帰り道がわからなくなるというおバカっぷりや、あろうことか最重要アイテムであろう地図をなくしてしまったり、無線機を落として壊してしまったり。正直このレベルのポンコツは映画ではなかなか見ないレベルではないでしょうか。そのポンコツっぷりを見るために借りて観るのもいいかも・・・?
終盤でクマがウェンディに襲い掛かってくるわけですが、CGではなく実物を使っておりなかなか迫力があります。それまでのユルイ展開とのギャップから想像以上にテンションが上がるシーンになっていました。
総評
思いもよらぬ方向に話が進むので、その点は困惑しつつもワクワクしながら観ることができました。ただ、全体的にユルイので予想のつかない話以外はあまり面白くありません。というわけで評価は6/10としました。
ストーリー紹介
森の中で遭難してしまったレンジャー
山岳州立公園の新人レンジャー、ウェンディは森林内での仕事中に道を見失い帰り道がわからなくなってしまいます。さらに偶然にも転落死したと思われる男性の遺体を発見。そこで無線で本部に連絡を取り遺体発見を報告し、自身の救助を求めました。救助隊の到着は翌朝になってしまうと聞き動揺しながらも、遺体のそばで救助を待つことになりました。
ウェンディは、遺体のそばに男性がいるのを発見。遺体に触れようとするその男性を制し、その場所から去るよう命令するとどこかへと消えていきました。
夜になり、遺体のそばで眠りにつこうとするウェンディでしたが、恐怖感のせいかその遺体が動き出し迫ってくる幻覚に襲われます。それになんとか耐え忍び朝を迎えます。救助を待つため崖の上に登ろうとしていたところで昨日、出会った男性が突然現れ「行くな!」とウェンディの足を掴みます。驚いたウェンディはそれを振り払い男性は崖下へ転落。すると今度は巨大なクマが目の前に現れ彼女に襲い掛かります。持っていたクマよけスプレーでなんとか追い払うことに成功。そこへ救助隊が現れウェンディは保護されました。
遺体を調べた結果、転落死ではなくクマに襲われたことが直接の死因だと判明。遺体の身元の確認を取り写真を見たウェンディは心底驚きます。なんとその写真にはウェンディが先日出会った男性が写っていたのです。
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