「クロスマネー」映画感想ネタバレ(6/10点)悪くない映画だけどオカシなところが目立つ

今回は「クロスマネー」を鑑賞しました。

福祉事務所に取り上げられた娘を取り返そうと銀行に金を借りに来たラケルという女性がそこにたまたまやってきた強盗犯によって人質に取られてしまい・・・というスリラー映画。

映画における銀行強盗モノってそもそものポテンシャルが高くて、本作にも最低限のワクワクはあります。しかも主人公が超頭がキレて犯人を手玉に取るという痛快さもある。でも、ちょっとなぁ・・・。視覚的な安っぽさは感じないものの、脚本やセリフがあまりうまくなくそこがノイズとなって集中できませんでした。

個人的な評価は6/10点です。

作品情報

監督:コルド・セラ
出演:エマ・スアレス、ナタリー・ポサ、ウーゴ・シルバ、ダニエル・ペレス・プラダ、バルバラ・ゴエナガ
原題:70 Binladens
製作年:2018年
製作国:スペイン
リリース:2020年12月23日
上映時間:105分
映画サイトでの評価:「IMDB」/10点、「フィルマークス」/5点。

ストーリー紹介

ストーリーの流れを知りたい方はこちらをクリックしてください。(ネタバレを含みます)
・シングルマザーのラケルは福祉事務所に娘を取り上げられてしまう。

・このままでは一生娘に会えないはずだったが福祉事務所のある男にワイロとして3万5000ユーロを渡せば娘を返すという話を持ち掛けられる。

・娘を取り返す期限が翌日に迫るなか、なんとか金を工面しようとラケルは銀行に向かう。

・ラケルは融資の審査に受かり手続きを進めていたところで二人組の強盗犯(ローラ、ジョナン)が押し入ってくる。

・ラケルやそこにいた行員や客が人質に取られてしまう。犯人たちは銀行にあった金を奪い逃走するつもりでいたが騒ぎを聞きつけた警察官がやってきて銀行が包囲されてしまう。

・ラケルはこのままではワイロの受け渡しに間に合わないと考え、犯人の一人・ローラにある作戦を提案する。

・それは、ラケルとローラがお互いに成りすますことでローラをその場から逃がすというもの。ラケルは逃走を手助けする代わりに分け前として3万5000ユーロを要求し、ローラはそれを承諾。

・警察に車両を用意させローラに成りすましたラケルが人質を乗せて出発。一方、ラケルに成りすましたローラは銀行に突入してきた警察に保護され救急車に乗せられる。

・こうしてラケルは3万5000ユーロを受け取り、ワイロを渡すため福祉事務所の男の元を訪れる。

・しかし、娘は返してもらえずそのまま車に乗せられどこかへと連れていかれる。そこへ警察官が現れラケルは救助される。実は事前にラケルが警察官にワイロの受け渡しの件についての情報を暗号化して知らせており、こうして警察官が駆け付けてきたのだった。

・ラケルは無事救出された娘と再会を果たし、福祉事務所の男も逮捕された。

・ラケルは事情聴取のため娘と離れ警察車両で警察署へと向かった。

感想

・うまくないところが目立ち映画に集中できない

冒頭にも書いたことですが銀行強盗モノという基本的な設定はそこそこワクワクできるし、主人公の頭脳プレイもまぁまぁ面白い。ただ、演出やセリフのうまくない部分が目立って映画に集中させてくれない…。そんな映画でした。

うまくない部分とは、たとえば、主人公のラケルが強盗犯の情報を包囲している警察官に暗号化して電話で伝える場面。ここはラケルの高知能っぷりをアピールする場面で警察官がラケルの暗号を解読して犯人を割り出すのはまぁ悪くないです。しかし、このあとすぐに人質の一人が銀行から逃げ出し警察に保護されるため、警察はこの人質から犯人の情報を普通に聞き出すことができるわけでさっきのラケルの電話シーンあんまり意味なくね?という。ここで「あれっこの映画ちょっとアレなやつか?」と思ったのは事実です。

犯人と人質のあるやり取りもおかしくて笑ってしまいました。犯人は人質に向かって「パソコンに詳しい奴は?」と聞きます。すると一人の人質が「IT技術者です」と名乗り出ます。僕はここで一瞬犯人がサイバーなやり方で警察官の包囲を抜ける作戦に出るのかなぐらいに思ったのですが、ただ単にパソコンでテレビを見れるようにしろという話でした(笑)自分たちの立てこもりの様子をテレビの中継を通じて確認したかったんだって!なにそれ…と思わず吹いてしまいました。

あとは犯人の人質の見張りが緩いのも気になりました。見張ってるんだか見張ってないんだかわからないほどです。

人質や警官たちがサッカーの試合を見だす場面も一応ギャグなんだろうけどギャグとしてのメリハリがないので笑うに笑えない感じがしました。

※ラストに関するネタバレ注意

・主人公と強盗犯の作戦シーンはイイ

主人公・ラケルと強盗犯の一人・ローラが協力して行う作戦はこういう映画ならではの「してやったり感」がちゃんとあってよかったと思います。あとさっきは文句を言ったラケルが警官に暗号化した情報を伝えるシーンが再び登場し、こちらは無駄にならずちゃんと機能しています。ラケルを演じた俳優の切れ者感あふれる演技もよかったですね。娘を何としても救い出したい母の必死さも鬼気迫るものがありました。

まとめ

銀行強盗モノである点や主人公が高IQの持ち主で知力を尽くして状況を打開する点など土台となる部分は面白いものの、要所で「ん…?」と感じるおかしな描写が目立ち非常に惜しい作品だと感じました。このおかしな部分に目をつむれば楽しめないことはないとは思います。

というわけで評価は6/10点としました。

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